1140話 賑やかな帰宅 ページ10
「いぇーい俺いっちばーん!」
「そりゃお前がズルしたからな!!」
『はぁっはぁっ、こう言う帰り道も楽しいですね!』
ドタバタと帰ってきた3人は家の扉を開ける。
本来なら暗い部屋なのだが、今回は4人がいる。電気は点いていて、テレビや喋る声も聞こえていた。ついでに言うと空腹を誘う匂いまで漂っていた
「くんくん……おー!まっさかりおっち晩御飯作ってくれた系!?」
「美味しそうな匂い……」
『ただいまですー!!』
それぞれ靴を脱ぎリビングに入れば、キッチンで横並びになって材料を焼く左馬刻と材料を切る理鶯、リビングでソファに座って喋っていた銃兎と寂雷が視界に入った
声に気づいた4人は既に顔を3人に向けており、穏やかな表情で向かい入れる
「おかえり3人共、楽しかったかい?」
「チョー楽しかった!マジ時間あっという間!」
「す、すみません…俺らだけ楽しんできて……」
「いえいえ、此方としてもゆったりとくつろがせて頂きましたので。Aさん、どうでしたか?」
『勿論楽しかったです!色々な経験しましたから!』
「ハハッ、そうかぁまた後で詳しい話聞かせてくれや。なぁ伊弉冉、観音坂、勝手にキッチン借りてっからな」
「3人の時間を邪魔すると思い連絡はしなかったが、許可は神宮寺から貰った。勿論、使用後の清掃は入念にしておく」
「ごめんね一二三君、家主じゃないけど了承しました」
「ぶっ壊さない限りモーマンタイ!俺ってば、りおっちの料理気になってたんだー!てかてか、左馬ちんも料理出来んだね。手際良すぎて笑える」
「笑うんじゃねぇ!それなら銃兎の方が笑えるわ!アイツ生地を寝かせるとか知らねぇんだからよ!」
「急に俺を攻撃するなッ!!」
「ブハハハッ、それマジ!?」
「コイツ生地に子も───」
「黙れクソヤクザァアアアッ!!」
ただでさえ3人でも賑やかなのに、7人も集まれば騒がしくなるのは必然。ソファに座っていた銃兎は軽やかな身のこなしで飛び、左馬刻を音が鳴る勢いで口を押さえた
中々な速さだったが、銃兎の動きを察知した理鶯が包丁を安全な場所に置き、左馬刻が持っていたフライパンを飛ばないように握る。危険な行為だったが被害は一つも出ていない
「銃兎ここは戦場だ、その行為は危険過ぎる。控えた方がいいぞ」
「もごっ、もごご!!」
「文句なら余計な事を言おうとしたこのボンクラにお願いしますッ!!」
「うわ〜、今日一声出てたんじゃね?鼓膜飛ぶかと思った」
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作者名:刹那 | 作成日時:2024年3月4日 0時