1147話 頭ぶつけた? ページ17
「ねぇねぇ左馬ちん、その動画ちょーだいよー」
「あぁ?まぁさっきの動画とか送ってもらったしな。やらねぇ事もねぇが、その代わりまた何か良いの撮れたら送れよな」
「りょりょー!モチのロン!!」
「センセーと観音坂もだからな?」
「勿論だよ、ありがとう左馬刻君」
「ありがとうございます……!!」
『だから本人の許可!!』
「もう送っちまったよ」
『早い!!?』
「おい左馬刻、それ撮ったの一応俺だぞ?せめて俺に一言言え」
『怒るポイント違う!!』
「ふふ、皆楽しそうだな」
何やかんやでAの恥ずかしさが混じる叫び声が響いているが、この後7人は話で長引いていた晩御飯を終わらせた
色々あったこの2日間。遊び疲れているであろうAの為だと、今日はこの家に泊まっていけとあの左馬刻が許可を出した。と言っても本来彼から許可を得る必要はないのだが、それは誰も言えない。
リーダーの言葉に銃兎も理鶯も反対の意見は無く、穏やかな表情で頷く。Aもこの家に泊まれる事が嬉しく目を輝かせていた。後は一二三と独歩の答え次第。分かり切った答えを待てば、案の定────
「よっしゃー!!マジ良いの!?」
「おう寛大な俺様に感謝しやがれ」
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
「いやあの……序盤からおかしいと思いましたが、左馬刻に感謝はいよいよ違いますからね」
「そうだぞ、彼女と生活を共にしているのは小官だ。それならば小官に───」
「理鶯!張り合わない!」
「ふふふ、良かったですね一二三君、独歩君」
「センセーも泊まってって下さいよー」
「え?良いのかい?何も準備はしてないよ?」
「モーマンタイ!中々無い機会なんだし、パジャマパーティーでもしましょーよ!」
「一二三……お前先生の都合も考えろよ……」
「ふふ、私は大丈夫だよ独歩君。では後で準備してまた来るよ」
「やったー!!」
『パジャマパーティーって何です?』
「んっとねー、皆パジャマ姿になって寝落ちするまで話したり遊んだりするんだー!」
『ほうほう!楽しそうですね!』
「じゃあパジャマ要るんだな?後で持ってくるわ」
いつもならこれだけ盛り上がれば嫉妬心剥き出しで吠える左馬刻なのだが、楽しそうな彼女を見てか、それとも昨日の言葉でなのか優しさを見せ続ける。珍しい言動に一二三は青い顔をして一言
「え、本当に左馬ちん?頭ぶつけた?」
「テメェ砂にすンぞ……!!?」
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作者名:刹那 | 作成日時:2024年3月4日 0時