1080話 センスの無い彼女……? ページ50
「───おっ!マットリ全員集合!?めっちゃ仲良いじゃん〜」
「すすすすみません!!お手数をお掛けしましたぁっ!!態々クラッカーも買って頂き感謝しておりますぅっ!!」
『左馬刻さん銃兎さん理鶯さんっ!!見て下さい!凄く豪華ですよね!?』
パーティーグッズのクラッカーを購入した3人が、一二三と独歩の家に着いて中に入れば、中々に豪勢に飾られた内装が出迎えた。
丸や星のカラフルなバルーンが自由に浮かび、メタリックなグレーと青色の旗が交互に並ぶフラッグガーランドが天井を彩る。そして壁にはHappy birthday!!と金色のバルーンがくっ付いていた。
勿論誰の誕生日でも無い。狙った訳でも無い。だが今の3人にとってその言葉は深く胸に刺さるモノだった
「…………ハッ、なんつー騒がしさだよ。ウザってぇわ」
「えぇー、左馬ちんってば、この良さ分かんない?」
「一生分かんねぇわ。ガキのパーティーじゃねぇか」
冷たい反応だが、紅い瞳には切ない色が滲んでいる。その紅に映る青。思ったより反応が良くなくて、一緒に飾ったのであろうAは口を不満げに尖らせていた
『独歩さんが会社で貰ってきたらしくて、皆で飾ったんですよ?凄いぐらい言って欲しいです……』
「貰ったというか要らないから押し付けられたというか……。はは……まぁ俺が飾ってる時点でセンスなんてないよな……。俺の所為で2人の努力が無駄に───」
『そんな事ないです!!独歩さんは私よりもセンスありますって!!』
「ぶははッ、そーだぜ独歩ぉー。Aちゃんなんて星の上にハートのバルーン乗っけて“雪だるまです!”なんて自信満々で言ってたんだからぁー」
『ちょっと!?それ言わないで下さい!!』
目の前のやり取りに3人は想像してしまう。ドヤ顔のAがバルーン同士をくっ付けて、独歩と一二三に見せに行く可愛らしい姿
それは暗かった3人を笑わせるのに充分で、クスクスと緩んだ口から笑いが漏れだした
「ふふ、それは今無いんですか?」
「俺らが爆笑しちゃってさー、拗ねながら剥がしたんだよね」
『めっちゃ馬鹿にされましたからねっ!』
「俺は可愛いと思ったよ」
「バルーンに対してじゃねぇだろテメェのは」
「もう一度作ってくれないか?小官も見てみたいのだが」
『絶対嫌です!!馬鹿にされます!!』
逃げる様にAはリビングの奥に行ってソファに座る。その拍子に浮かぶバルーン達はざわざわと揺らぎ、見守る様に彼女の周りに漂っていた
36人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます!これからもまったりマットリを堪能させていただきます! (1月8日 17時) (レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ! (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません!最新の小説、更新された瞬間に見ることができました!これからも頑張ってください! (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか!?(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます!嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう! (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:刹那 | 作成日時:2023年11月29日 10時