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1077話 結局自分達もエゴを押し付けている ページ47

銃兎の不安に、3人は息を詰まらせた。
そうだ。失念していた。何故彼女は怒りという感情が無いと錯覚していたのだろう。当たり前じゃないか

都合のいい理性で抑えられていたのなら、その理性が弱くなれば暴れる筈だ。
苦い表情になる寂雷は、不安を絞り出した彼の気持ちを汲み微笑みを作った


「そうだね、君の言う通りだ。それなら独歩君と一二三君にはパーティーをしようと言った方がいいかな?それとこの事は伏せた方がいいかい?」

「いや、アイツらも巻き込むんだ、筋は通す。伝えてくれ」

「分かったよ」


寂雷の視界には銃兎の不安の表情の他に、理鶯のらしくない表情が映っていた。


「………っ」


知らなければならないが、拒絶を恐れている。その筈は無い、あの気持ちは嘘では無い。あの時も子供の様に甘えてきたじゃないか。
───信じようとして、それは自分のエゴを押し付けているとジレンマに陥っている

様々な患者のカウセリングを行ってきた彼にとって、理鶯の心情は察せられるモノで同時に理解出来る。自分だって心の底で都合良く考えてしまう


「理鶯君、そんな顔をしてしまったらきっとAさんが心配しますよ」

「……そう、だな…。彼女は優しいからな……」


結局、自分達も都合のいいAを望んでしまっている。
人間とはつくづく業が深い生き物だ。彼等はそれを痛感していた

重苦しくなった空間。
そんな中、打ち壊したのは寂雷のスマホの着信音だった


「──っ。おや、一二三君からですか」


仲間を心配させないように気持ちを切り替えて、耳にスマホを当てた。スピーカーモードにはしていない。なのに一二三の声はMTCの3人の耳にも届く程に大きく、テンションの高いモノだった


《センセー!今ちょっち、Aちゃんと独歩ちんと遊んでてぇー、今日の夜豪華な料理作ってパーティーしようと思ってぇ!!センセーもどう!?》


まさか此方から提案するよりも前に提案されるとは。4人は目を見開いて顔を見合わせ、真剣な面持ちで頷いた


「それは楽しそうだね。それは左馬刻君達には伝えているのかな?」


あくまでここに左馬刻達はいない。そう話を合わせて尋ねれば、一二三のマイペースさ全開の返答が返ってくる


《えぇー?絶対ぇダメって言いそうじゃん。だから内緒でやろうと思ってんだ〜》

《一二三ぃっ!!俺はまだ死にたくないんだ!!お願いだから許可を取ってくれ!!社会の基礎をやれ!!》

《アッハハっ!ちゃんどぽ焦ってんのっ?》

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刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます!これからもまったりマットリを堪能させていただきます! (1月8日 17時) (レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ! (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません!最新の小説、更新された瞬間に見ることができました!これからも頑張ってください! (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか!?(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます!嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう! (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2023年11月29日 10時

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