1071話 見てしまったモノ。 ページ41
「────おい……何だよコレッ!!?」
驚愕する2人の目に映ったのは信じたくないAの事実。後頭部から強く殴られた様な、目眩が起きそうな衝撃。呼吸すら忘れた2人はパソコンを操作し、他のデータを見ていく
──“Aの精神は崩壊し、人格が破綻している”──
データを見ていく2人の脳には、最初に目に飛び込んで来た文がこびり付いている。そんなの嘘だ。だってあんなに笑ってるじゃないか、あんなに表情豊かに生きているじゃないか
2人が望む情報はいくら探しても出てこなかった
“攻撃的な性格を消去し、子供の様な性格を設定”
“過剰な性格消去の影響か、多重人格の様な言動が見られる”
“記憶障害が見られ、前日と性格が異なる”
──“研究に協力的にする為実験体の性格を上書き。相手の都合の良い性格に変動する様に調整”──
どれもこれも残酷な事実しか書かれていない
「クソッ!!何だよ、何だよコレェッ!!」
「Aさんの性格が作られたモノだと……!?」
「何で………理鶯は黙ってやがったァ!!」
ぶつける先のない怒りが2人の腹の中で沸騰し暴れる。その怒りはAを兵器としか扱わなかった連中にか、それを意図的に隠し続けていた仲間にか。
たった今判明した事実かもしれない。そう過ぎったが、2人には心当たりがあった。
火貂組での彼、ファミレスでAが笑っていた時影を落とした表情で見ていた彼。この事実を知れば、自ずと腑に落ちてしまう
つまり、かなり前から知っていた
「銃兎……………後で問い詰めンぞ」
「……あぁ………そうだな」
この情報が事実なのであれば、今までの彼女の言動は“自分達に都合のいいモノ”という事になってしまう
旅行を楽しむ彼女、汚れた自分達でも笑顔を向ける彼女、大好きだと言ってくれた彼女。全てが彼女自身の意思ではなく、自分達の願望を感じ取った故の言動
・
─────どれだけ時間が経とうとも収まらない怒り。
ゆらゆら上った紫煙が掻き消える様子を眺めた左馬刻。怒りの炎が揺らめく瞳でゆっくり理鶯を狙い定め、無言で説明を促した
「………違うと、否定したかった………ッ!!」
風に負けそうな程に貧弱な音。常に冷静沈着な理鶯が吐いたモノだと想像出来ない、何かに縋ろうとする様な
1072話 俺ら3人でMAD TRIGGER CREWだろうがァッ!!→←1070話 裏切りとは。
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刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます!これからもまったりマットリを堪能させていただきます! (1月8日 17時) (レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ! (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません!最新の小説、更新された瞬間に見ることができました!これからも頑張ってください! (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか!?(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます!嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう! (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2023年11月29日 10時