1061話 全力逃走中の彼女と舎弟 ページ31
『額繋さんッ!!!どこに逃げれば良いですかね!!?』
「相手は複数人でしたから、挟み撃ちにされる可能性があります!!安全地帯は無いかと!!」
『ええ!!?ど、どうすれば!!』
人通りが多い道からジメジメとした薄暗く細い道まで、相手を撒く為にクネクネと複雑なルートを全力で走り抜ける2人。軍人に鍛えられているAと、いつも組長と若頭に無理難題を振りかけられている廉貞。片方が息切れ、なんて事は無く走り続けられている
だが走ってるだけでは解決には至らない。アワアワと焦るAは一生懸命頭を回転させ、初歩的な事を忘れていたとスマホを取り出した
『こ、こういう時に連絡です!!』
心配されながら見送られた手前、連絡するのは憚られるがそんな事を言ってられる場合じゃない。それで自分の身に何かあればまた怒られてしまう。
警官である銃兎へと電話を掛けた
現在彼は仲間2人と共にバレない程度に走って追い掛けている。なので電話は直ぐに繋がった
《もしもし、入間です》
あくまで仕事中という体で話す銃兎。後ろでは中々に騒がしい音が聞こえているが、今のAには気にする事では無い。慌てながら口を開いた
『もしもしAです!!銃兎さん!助けて下さい!人のマイク壊しちゃって追い掛けられてるんですぅ!!』
《んぶふっ、こ、壊したんですか…?それで今どこにいるんですか?》
あの光景を見てしまったが為に、Aの必死さが笑えてしまった彼。誤魔化し切れてないがそのまま居場所を尋ねれば、周りの景色を確認したAの情報が返ってきた
『中華街の中なんですが、建物と建物の間を走り抜けてるので、正確な場所が分かりません!!』
《分かりました、なら中華街の南門まで来れますか?そこで待機しています》
『了解です!!』
《くれぐれも、自ら戦いに行かないで下さいね?》
『はい!!』
後ろから銃兎達は追い掛けているので、Aの答えが無くても場所を把握している。今走っている所から近く、尚且つ分かりやすい場所に来る様に指示をした彼は、そのまま通話を切る
目的地が決まったAは前を見ながら廉貞に声を掛けた
『額繋さん!南門に行きますよ!そこで銃兎さんが待ってくれるとの事です!』
「分かりました!」
周りは賑わっている。その雑音の所為で、相手の音が全く聞こえない。いつどこに現れるのか、Aは神経を尖らせて光射す方へと駆け抜けた─────
1062話 優秀で凶悪なSP達→←1060話 条件反射な彼女
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刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます!これからもまったりマットリを堪能させていただきます! (1月8日 17時) (レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ! (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません!最新の小説、更新された瞬間に見ることができました!これからも頑張ってください! (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか!?(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます!嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう! (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2023年11月29日 10時