1056話 哀れな被害者、額繋廉貞 ページ26
｢よっしゃ、じゃあAよ、今からウチの組のモンと出掛けてこい｣
｢待てや何でそうなんだよクソダボがァッ！！｣
｢待てやそんなの認められるかァッ！！｣
話が落ち着いた。そう誰もが思った事だろう。
しかしそれをぶち壊すのが火貂組組長であった。彼は突拍子も無い事を言い出し、言葉こそ揃わなかったが左馬刻と銃兎の怒声が重なる
｢ブハハハハッ！！お前ら本当にAが大好きなんだなァ｣
｢話を逸らすなオヤジ！！｣
｢話を聞いてると今は何かのケジメで単独行動禁止なんだろ？なら組のモンがいたら問題ねぇよな？｣
｢問題大ありです。貴方達が関わる事は受け入れますが、それはこの屋敷の中での話。それ以外は危険過ぎます｣
｢じゃあ筋者って思われねぇ見た目の奴が良いんだな？待ってろ額繋を呼ぶ｣
｢廉貞だったらOKって訳じゃねぇんだわ！！確かにアイツは筋者っぽくねぇけど！！｣
流石組長と言うべきか、2人が牙を見せる姿も何処吹く風。悪い笑みのまま廉貞へと電話を掛けた
｢おぉ額繋、20秒以内に来い｣
通話の時間僅か5秒。中々な無茶振りだが、銃兎は既視感を覚える。やっぱ火貂組の上はこうなのか、と。
数秒後、ドタドタと慌ただしくこの部屋に近付いてくる足音。もしかしなくても呼び出された本人で────
｢オヤジッ！！要件は何でしょうか！！｣
訓練されたからなのか、しっかり時間内にやってきた廉貞。彼にしては珍しいバタンッ！と勢い良く開け息切れを見せる様は、退紅以外の誰もが同情した
命令通りに来た事で満足気に笑う退紅。再び無茶振りを彼にする
｢額繋、今からAと出掛けてこい。金は出す｣
バサッ、と分厚い札束をテーブルに置く退紅。当たり前だが千円札ではない。いきなりの大金を出され本人どころか周りの者まで狼狽え始めた
｢オヤジ！？色々と状況が読めませんが！！？｣
｢なんつー額出してんだよ！！どうさせるつもりだッ！！｣
『わわわ私っ、お金はちゃんとありますよ！？』
｢Aさんそういう事じゃありません！！火貂退紅！完全にパパ活みてぇになってんだよ！！｣
｢ダァーッハハハッ、元気だなぁテメェら。あれだ、たまには左馬刻以外の奴らとつるんで出掛けてこい。色々と景色が変わって見えると思うぜ｣
｢廉貞！！絶対ェ断れ！！｣
｢左馬刻、額繋に圧掛けんじゃねぇよ｣
｢オヤジの所為だろうがァッ！！｣
言い合いが続く中、廉貞を除く舎弟は心の中で仲間の不運に手を合わせていたのだった
1057話 初対面な2人、過保護な2人→←1055話 この組長にしてこの左馬刻あり
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刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます！これからもまったりマットリを堪能させていただきます！ (1月8日 17時) (
レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ！ (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません！最新の小説、更新された瞬間に見ることができました！これからも頑張ってください！ (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか！？(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます！嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう！ (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2023年11月29日 10時
