1054話 火貂組組長の暴論 ページ24
「じゃあAを届けたからな。後は頼むぞ左馬刻」
「はぁ?コイツをここに置いておくってのかよ」
「仕方ないだろう?まだ単独行動禁止期間内だぞ」
「あぁそうか」
『私は全然お2人の何方かの家で留守番で───』
「「却下」」
『うぐ……』
事情を知らぬ退紅と舎弟からすればなんという過保護さ。Aは(早く期間よ終われェ……)と悔しさを滲ませながら2人を軽く睨んでいた。
そんな睨みなんて2人にとっては可愛らしいモノだが
「ハハッ、じゃあここでイーコにしてろ。テレビもねぇし暇かもしれねぇが、直ぐに終わらせてやンよ。つーか銃兎、普通にAをここに入れた訳じゃねぇよな?火貂組と関わりのある女なんて知られたら、ゴミ虫共に狙われるぞ」
「あぁ、問題ない」
左馬刻が脅す様に銃兎を睨むと、銃兎は冷静に返し退紅の方へと視線を向けた。その視線の先の男はハハハッと愉快そうに笑いながら、不機嫌気味な若頭に教える
「隠し通路をコイツらに教えてやったから、大丈夫だ」
「はぁ?ンなモンあったのかよ」
「たりめーだろ?いつ奇襲掛けられても大丈夫な様に色々してんだ。まぁ……その通路を教えたところで、可愛い息子達の中で裏切りモンがいたら話は変わってくるがなぁ?」
暗に手を出すなと周りの舎弟に圧を掛ける組長。彼も随分とAを気に入ったらしい。舎弟達を信用していない訳では無い左馬刻だったが、その可能性が無いと言い切れる訳でもない。しかしソレを鼻で笑い飛ばし、Aを抱き寄せた
「そうならねぇ様に俺らが居る。それでも手ェ出したら地獄見せてやンよ」
「ハハッ、なら安心だな。じゃあA、これからも遊びに来い」
「はぁ!?それとコレとは別だろうが!!」
Aが口を挟む隙も無い程に話が進む進む。
一般人が火貂組に気軽に遊びに来て良いのかと思う反面、興味はとてもある。“良いんですか!?”と言う言葉を飲み込み、Aは静かに左馬刻の言葉を聞いていた
「大体ここは筋者のトコだ!カタギが来て良いトコじゃねぇ!!」
「固い事言うなよ左馬刻ィ。俺も娘の顔を見てぇんだよ」
「あ゙ぁ!?いつAがオヤジの娘になってんだよ!!」
「昨日からだ。親子盃はしてねぇが、俺の出した茶ァ飲んだんだ。もう娘だろ」
「ンな理屈通るかァッ!!」
退紅の暴論は今に始まった事では無いが、それでも今回のは余りにもとんでもない理屈。銃兎すらも唖然して言葉が出ない中、組長と若頭の口論は続いた
1055話 この組長にしてこの左馬刻あり→←1053話 火貂組の舎弟達は驚愕する
36人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます!これからもまったりマットリを堪能させていただきます! (1月8日 17時) (レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ! (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません!最新の小説、更新された瞬間に見ることができました!これからも頑張ってください! (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか!?(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます!嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう! (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:刹那 | 作成日時:2023年11月29日 10時