1047話 穏やかじゃない約束だが、必要な事。 ページ17
銃兎の家へ向かう道中、助手席に座っていたAは貰ったポーチを笑顔で見つめていた。
左馬刻は運転中の為 偶にチラリと盗み見る事しか出来ないが、銃兎と理鶯は後部座席から彼女をじーっと穴が開く程に見ている
『乱数さんが頂いた服の中には内ポケットがある物があるので、丁度いいですねっ！』
｢おー、そうだな。ならまたアイツが服を作ろうとしたら、内ポケット付けてもらうように頼むか｣
『理由を聞いたら驚かれそうですけどね……』
｢ハッ、意外と納得するかもな｣
ハハッ、と前2人は笑いを交わすが、後ろの理鶯と銃兎は釣られるどころか少し暗い顔である。オーラを感じ取ったAは振り返り首を傾げた
『どうしました？』
｢あ、いえ……お気になさらず……｣
目が合った銃兎は気まずそうに目を逸らし、理鶯は何も発さず険しく目を細めた。明らかに様子がおかしい。
赤信号でブレーキを踏んだ左馬刻がルームミラーで後ろの様子を見ると、何となく2人の心情を察した様で、あぁ……と苦笑いを口角に乗せた
｢アイツらは喜んでるAの水を差したくねぇんだってよ｣
『み、水を差す……ですか？』
青信号となりユラリと進み出した車。左馬刻はそれ以上の事は言わず、Aただ1人だけ話の置いてけぼり。困惑の表情を再び後部座席の2人に見せると、理鶯が眉を八の字にしてポツリと言葉にした
｢ある事について注意をしようかしまいか迷っていてな。先程言えばよかったのだが、小官とした事が感情的になり失念していた｣
｢私もそれどころではありませんでしたし……。だからと言って今更感があると言いますか……｣
歯切れが悪く、要領を得ない言い方。余計にAの眉の皺は深くなっていく
注意、という事はまた自分は何かをしたのだろうか……。記憶を漁っても思い当たる事が……───。
『あっ……』
思わず落ちた声。今までの自分の行動で、注意されそうな事があった
『何も疑わずお茶を飲んだ事ですか……？』
恐る恐る2人に聞くと、彼らは気付くと思わなかったのか目を大きく開かせた。そして安堵する様に息を吐き、眉を下げた
｢気付いて頂けたなら及第点としましょうか……｣
｢今回はただのお茶だったから良かったが、次からは警戒して欲しい。相手はヤクザだったのだからな｣
『はいっ！次からは気を付けます！！』
この約束自体普通では無いが、彼女達にとって必要な事。こうしてAは備えるべき警戒心と言うのを学んでいくのである
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刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます！これからもまったりマットリを堪能させていただきます！ (1月8日 17時) (
レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ！ (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません！最新の小説、更新された瞬間に見ることができました！これからも頑張ってください！ (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか！？(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます！嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう！ (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2023年11月29日 10時
