1045話 自己防衛、危険な方向性。 ページ15
「「はぁ!!?」」
直ぐに叫んだのは左馬刻と銃兎。その隣でAと理鶯が興味津々にパンプスに生えた刃を見詰めていた
『おぉ〜!!これは仕込み靴、というんでしょうか!!』
「ふむ……一見普通の靴だったが……。これは中々の出来だな」
「ハッハッハッ!そうだろう?ここに強く衝撃を与えたら飛び出る仕組みだ。誰かに捕まった時みてぇな緊急事態に使える代物だぞ?」
「銃刀法違反だコレは!!なんつーモンを与えようとしてやがる!!」
「それは刃渡り6cm以上だろ?」
「隠して携帯してたらアウトだッ!!」
バッと退紅から靴を奪った銃兎は、勢いそのままテーブルに叩きつける。すると銃兎の意図せずだが刃がシュッと引っ込み、あっという間に普通のパンプスに戻った
靴をまじまじ目を輝かせながら見るAは、再び感動の声を漏らす
『おぉー!!』
「おぉー、じゃねぇよダボ!!一歩間違えたら豚箱だ!!」
「一歩間違えなくても豚箱だ!!まさかと思うが、他の物も──」
「コレ全部防犯グッズだぞ?コイツには必要だろ」
「防犯グッズの域を越えてんだよ!!」
退紅の言う通りなのだが、如何せん防犯グッズと呼ぶには物騒過ぎる。左馬刻と銃兎が息を荒がせながらツッコミを入れても、退紅は何処吹く風。次の物を取り出した
「コイツァただのキーケースに見えるが、中心を強く押すとOCガスが噴き出る」
「ほぅ、催涙スプレーか。これも彼女に必要なモノだな」
『ですが私、何も鍵を持っていませんよ?』
「じゃあこっちのキーホルダーにするか。スマホに付けられるクロスのキーホルダーだが、この先端を相手に当ててボタンを押せば、相手を怯ませるくれぇだが電気が走る」
「スタンガンか……。持って置いた方がいいかもしれないな」
『ですね!』
「テメェら全員ダボ過ぎだろうがァァァァアアッッ!!」
────今日1番の左馬刻の怒鳴り声が火貂組の屋敷の中に響いた。
事情を知らぬ屋敷内の舎弟達は若頭がキレてると戦慄が走り、神崎と廉貞は笑ってはいけないと口を強く結び、Aはビクッと肩を揺らした。因みに退紅は笑い、理鶯は(ふむ、いい声だな。腹から出ている)とズレた感想を抱いていたのだった
「おいおい左馬刻ぃ、Aが連れ去られる可能性だってあるんだぞ?持たせた方が良いに決まってる」
「刃とかスタンガンは止めろッ!!防犯ブザーとかさっきの催涙スプレー!!それにしやがれ!!!」
1046話 漸く見つけたマシな物→←1044話 退紅からのプレゼント
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刹那さんの小説ファン - 章公開おめでとうございます!これからもまったりマットリを堪能させていただきます! (1月8日 17時) (レス) @page50 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» ありがとうございますm(*_ _)m 今回の更新で50話分溜まりましたので、次の章公開まで暫くお待ち下さいっ! (1月8日 11時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - 何度もすみません!最新の小説、更新された瞬間に見ることができました!これからも頑張ってください! (1月7日 20時) (レス) @page49 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 刹那さんの小説ファンさん» 発狂して家宝にするレベルですか!?(笑) そう反応して下さる人は初めてで嬉しいですっ(*¯꒳¯*) (1月6日 22時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
刹那さんの小説ファン - お返事ありがとうございます!嬉しすぎてベッド叩きながら発狂してしまいました。スクショしまくって家宝にしますうううううう! (1月6日 18時) (レス) @page47 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2023年11月29日 10時