941話 マイペースな3人 ページ11
「そもそもぽっと出の餓鬼にウチのAやれるか!!」
「ぽっと出じゃねぇしダチだし!最近は妹になりつつある!!」
「意味分かんねぇよ!!」
「つかAに弁当作ってもらうってだけで調子乗ってんじゃねぇよ左馬刻!!」
「は!?左馬刻、Aさんに弁当作ってもらうのか!?」
「バッカ、コイツらの前で言うんじゃねぇよダボ!!」
「何隠してやがるんだアロハ!!自分だけ良い思いしようとしてんじゃねぇよ!!」
「誰がアロハだうさポリィ!!これは俺様だけの特権だわ!!」
────本当にコイツら大丈夫か……?
未だに言葉を挟めない三郎。いや飛び火が掛かりそうなので挟まないが正しい。早くこのやり取り終われ、と彼が心の中で念じていた
すると、救いの手を差し伸べるかのように近くからマイペースなやり取りが────。
「ふむ、山田二郎の話を聞いていたら興味が引かれた。キーパーに挑戦してみるとしよう」
『ホントですか!!』
「マジで!?超鉄壁のキーパーじゃん!!絶対ェゴールしてやる!!じゃあ毒島は向こうな!」
「了解した」
「「「テメェら何勝手に話進めてんだよォッ!!!!」」」
見事な迄に一郎と左馬刻と銃兎のツッコミが1字1句違える事無く揃い、公園所か近くの道路にまで響いて木などに止まっていた鳥達が驚き羽ばたいた
いつの間にか兄から離れ、仲良く喋っていた二郎。どうやら理鶯とAがサッカーの話をしていたので思わず話に加わったらしい。相手は敵だという認識はあるのだが、サッカーに興味を持ち相手をしてくれるなら別。寧ろ練習相手にはこれ以上ない程に手強そうな軍人だ。喜ばない訳が無い
一方理鶯はキラキラと目を輝かせて語るAと、二郎が熱く語る様子に興味を引かれた。間近でプレイをする彼女達も見たいし、キーパーをすれば反射神経と動体視力を鍛えられる。一石二鳥な状況で動かない彼では無い
そんな流れで突如決まった事。マイペースな3人に対し、残りの4人はそれぞれの仲間に詰め寄ったのだ
「おい理鶯っ!お前何でこの餓鬼とサッカーしようとしてんだよ!」
「む?何か問題でもあったか?」
「大ありですよ!仮にもラップバトルでいずれ戦うであろう敵なんですから、過干渉は控えるべきかと!!」
「二郎!!サッカー好きなのは分かるが勝手に話を進めるな!一応左馬刻の仲間だぞ!」
「えぇ……でもサッカー凄く良いスポーツだなって言ってたし」
「お前は単細胞か低脳!!」
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作者名:刹那 | 作成日時:2023年7月29日 8時