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918話 真似はしたくなる ページ38

一郎達は普段見れない彼等とAの日常を見ているようで、笑いを堪えていた。Aの幼く感じる行動に一郎が、女子らしさの欠片もない叫び声に二郎が、間抜けな言動に三郎がそれぞれツボだった様子


「次は銃兎からのヤツだな」

『もう流さなくていいじゃないですか!!』

「俺様が気になンだよ」


そう言って次の動画を再生する


今度は銃兎宅のリビングでの映像らしい。テレビの前に立つAの後ろ姿を遠くの方から、しかも壁から覗くように隠れて撮っているようだ

だからなのか映像の中のAは撮られている事に気付いていない。ついでに言うと、それを見てるAもいつの話でこの後何が起こるかも覚えていない


《…………。》


映像のAは静かにテレビを見ている。そしてそのテレビはゲームのCMが流れているらしく、キャラ達が戦う声と疾走感溢れる曲が流れていた


すると突然映像のAはファイティングポーズを取った


何をするのかと事務所内全員が目や耳などに神経を尖らせる


《…………。》


恐らく撮っている銃兎も息を呑んで見守っている事だろう。見られていると知らない彼女は両手の掌を少し空間を作りながら合わせ、自身の右側の腰辺りに持ってきた


膝も軽く曲げてる姿は、中々に真剣さが伝わる


ここで漸くAは思い出した。そしてマズイとも思った。なので全員に聞かれないように咄嗟に大声を上げようと口を大きく開かせた


《──はどぅけんっ!!》
『あ゙ぁぁぁぁああああ!!!』



───が数秒遅く、短くも恥をかくには充分な言葉が彼らの耳に聞こえてしまった



「ブハハハハッ!!!おまっ、銃兎の家で何してんだよっ!ダハハハッ!!」

「ぷっクククっ、ぶはっ、だ、ダメだっ、何でそんなの入間に撮られてんだよAっ!!」

「あっはははは!これは傑作だよっ!」

「わかるっ、わかるぞA!ゲームの技なんて真似したくなるよなっ?はははッ!」



先程まであんなに険悪ムードが漂っていた筈なのに、仲良く太ももだったり床だったりバシバシ叩きながら爆笑する4人。Aの顔は林檎のように真っ赤である


『もう!!笑わないで下さいよ!!』

「む、無理だろうがっ!!───ハハッ、銃兎からのメッセージが来たわ。………“たまに隠れて練習してるの知ってますよ”だってよっ!!お前これだけじゃねぇのかよ!!ダァハハハッ!!」

『あぁぁああ!!良いじゃないですか!!ちょっとやってみたかったんですもん!!』

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刹那(プロフ) - クリームソーダ好きさん» クリームソーダ好きさん!応援ありがとうございます!これからも楽しんで頂けるよう頑張ります! (7月8日 17時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
クリームソーダ好き - とっても面白いです、!応援しています! (7月8日 11時) (レス) @page39 id: 4c76633c5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2023年6月4日 10時

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