−■■■話 ページ3
────男は私が喋るようになった事が嬉しかったのか、輝く目で私を見つめていた。私が何かを発するのを待つ様に
気に食わなかったけど、コイツの話には興味があった。だから“仕方無く”話し掛ける事にした
『……貴方が保証した所で意味がありません。私の喉には機械がある。その時点で兵器なんです。──…………私は……楽に生きれる人間になりたかった……』
自分の人生を恨むように拳に力を入れる
人間だったら楽に生きれる。許される。こんな仕打ちをされる事はなかった
それを見ていた男は唇を食い締めて悲しそうな顔した。何故そんな表情を？と思った時には真剣な面持ちになり私の個体名を呼んだ
｢いいかA。この世の中十人十色百人百様、色んな奴がいる。だからこそ生まれつき権力や資金、能力を持っていやがる人生イージーモードのヤツも居れば、後ろ盾も身内すらも何も持たず孤独に生きる人生ハードモードも居る。
一見、イージーの方が良さそうだが俺はそうは思わねぇ。だって、挫折を経験する回数が圧倒的に少ねぇからだ。挫折は人を成長させる、身体だけじゃねぇ精神的にもだ｣
下らない説教だ──そう思おうとした。だって兵器にしたのは奴らだ。なのに反論する為の口は閉じ、塞げる耳は彼の声に澄ませていた
｢挫折した奴ほど、他人の苦しみが理解出来るし根性もスゲェ。
……俺のダチに、1つの失敗である事がトラウマになっちまった奴がいた。そのトラウマはどうしても乗り越えられなくて苦しんでいたが、乗り越える事をやめて別方面で通り過ぎるやり方を見つけた。挫折した事がねぇ奴にそんな柔軟性無いだろ？
っ……だから…俺は、そういう奴を尊敬するし応援してぇ。周りの支援を自分の力だと勘違いしてる野郎には、哀れだとか思って笑ってろ｣
ダチの話をしている時の彼は悲しそうだった。聞いてるだけで胸が締め付けられる様な、変な感覚に陥る程に
でも最後に吐き捨てる言葉は面白かった。同じ人間なのに酷い事を言うもんだ、と
『っ、はは……酷い言い方ですね』
｢お！今A笑ったな！？｣
『笑ってません。感情は捨てないといけないですから』
｢ンなのほっとけ、俺はお前が笑ってる顔の方が良いし可愛いと思うけどな｣
『っ！？か、可愛い！？』
｢へへっ、おう！だからあのクソ野郎共には無表情でいいけどよ、俺の前では笑ってくれねぇか？｣
……本当に変な奴だ。
でも嬉しさを感じた。他の奴らも貴方みたいな人だったらとも思った……
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刹那(プロフ) - 雪女さん» 雪女さんコメントありがとうございます！十四君のセリフは色々調べに調べて書きましたのでそう言って頂けると嬉しいです！彼の再登場はかなり先になってしまいますが、楽しみに待って頂ければと思います！ (5月26日 10時) (
レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 続きが気になります更新楽しみにしてます(●︎´▽︎`●︎)十四くんとの絡みよかったです(*^^*) (5月26日 0時) (レス) id: 883542d863 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - ナミさん» ナミさんコメントありがとうございます！！17章まできてじわじわと忘れられていた過去が明らかになって来てます！！果たしてその過去が全てが明かされた時に何が起こるのか……。夢主ちゃんを可愛いと言っていただけるなんて嬉しいです！！(*´ω｀*)更新頑張ります！！ (2023年3月30日 23時) (レス) id: 474b3cc025 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - コメント失礼します｡夢主ちゃんの過去が分かってきてますね!序章のころと比べて明るい夢主ちゃんがかわいいです♡更新も頑張ってください(^^) (2023年3月30日 22時) (レス) @page18 id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2023年3月28日 0時
