776話 これがイルカショー!!! ページ39
《今日はこのワクワクドキドキイルカショーに来てくれてありがとうっ!!お友達のイルカ君やペンギン達もすーっごく楽しみにしてたよ!!
では皆でお客さん達に手を振ろっか!!》
ステージ上のお姉さんがそういうと、今までスイスイ泳いでいたイルカとペンギン達が綺麗に整列し、観客席を見ながら片ヒレを上げた
《せーっの、来てくれてありがとう〜!!》
お姉さんが手を振れば、イルカ達も一緒にヒレを振って私達に挨拶してくれた。それを見た周りの子供達は大興奮!!私も思わず笑顔で振り返した
『〜〜!!凄いですね!!』
「あっはははっ!!オネーさん興奮し過ぎだよぉ」
『えへへ、だって凄くないですか!?それにめっちゃ可愛い!!』
「ボクはイルカさん達よりも、今のオネーさんの方が可愛いリアクションしてると思うけどな〜」
『なななな何を急に!!?』
「ぶははっ、吃り過ぎだろっ」
「素直なリアクションをして頂ける方が、此方としても弄り甲斐がありますからね」
「そうだよ。あの人間に仕込まれた芸より、オネーさんの素を見てる方が面白いよっ☆」
「ら、乱数?興が冷める発言は流石に……」
「あっはは!ごっめんごめんついつい滑っちゃった〜。ボクってばおっちょこちょい〜☆」
突然の爆弾発言に、幻太郎さんは頬笑みを浮かべていた表情を引き攣らせた。特に気にしてないのか、帝統さんの表情は変わっておらず、ただ乱数さんを見ている
本人は反省の色を全く見せずにケラケラ可笑しそうに笑っていた
……時々乱数さんの言動がおかしい時があるけど……考え過ぎかな……?
本当にうっかりなのか、それとも…………────と、戸惑っていたら、手を振り終えたお姉さんは標準サイズの赤いフラフープを取り出していた
《はーいっ!挨拶を済ませた所で、ショーの始まり始まり〜!!
先ずは、私がこのフラフープを持ちます!そしてその輪の中を皆が順番に潜っちゃいまーす!!では行ってみよーっ!!》
そうステージのギリギリに立つと、フラフープを前に出してプール上に浮かせる
《はいどーぞっ!》と声を発した瞬間、フラフープに近いイルカから順番に泳いでピョンッ、とフラフープにぶつかる事無く綺麗に潜っていく
飛び終えたイルカやペンギンはそのままプールを大きく一周し、再びフラフープへと飛び込む
一糸乱れぬその動きはまるで1匹の大きな魚────先程見たリュウグウノツカイのよう
これがイルカショーなのだと感動が全身を駆け巡った
777話 濡れますが楽しいですね!!→←775話 丁度始まる時間でしたね!!
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作者名:刹那 | 作成日時:2022年8月23日 15時