549話 何かの原因があるんですかね？ ページ9
あの一二三さんのお背中を流させて頂けるなんて……！？
感動で温泉に浸かり直した後もニヤニヤが止まらない
｢そんなに喜んでくれるなんて思わなかったよ｣
｢良かったですね一二三君｣
｢はい、先生｣
微笑みを浮かべている一二三さんだが、その表情には嬉しさの他にも何故か不安気な雰囲気も纏っていた
理由は後に分かるかもしれない、と深く聞く事はせず話題を切り替える
『さて、誰からお背中流しましょうか！？』
｢もうじゃんけんは腹一杯だからよ、昨日と一緒で良いんじゃねぇか？｣
｢珍しいですね。貴方が譲るなんて｣
｢そっちの方が手っ取り早ェし、それにもうハジメテがねぇんだからな。拘る必要がねェ｣
｢だから言い方が卑猥なんだよお前は……｣
｢ふふっ、それなら最初を頂こうかな？｣
『了解しました！！』
昨日とは違ってスピーディに順番が決まり、寂雷さんと一緒にあの場所へ歩いて行った
・
目的地に着き昨日と同じ様に縦に並んでバスチェアに座り、準備を始める
昨日は少し緊張してたけど、今日は楽しさが勝って陽気にシャカシャカとタオルを泡立たせていく。その時に寂雷さんが｢そう言えば……｣と鏡に反射する私を見て口を開いた
｢Aさん、傷の治りは早い方ですか？｣
『え、何でですか？』
｢昼頃の傷が見えないと思いまして｣
『あー、それ私も不思議に思ってたんですよ。回復力凄いんですかね？』
｢流石に今日出来たばかりの傷が治るなんて、回復力が強いというレベルではないと思いますが……｣
寂雷さんはクルリと此方を向くと私の顎に手を添え、頬を見えやすくする為にクイッと軽く上げる。いきなりの事で頭が真っ白になるし、チラリと寂雷さんの顔を見れば真剣な眼差しを傷があった位置に向けていた
僅かな変化すら見抜いてしまいそうな医者の表情に思わず緊張して、泡立たせる両手が止まり頬に熱が篭っていく
その変化に気付いた寂雷さんはパッと手を離し、申し訳なさそうに眉を落とした
｢少し恥ずかしかったかい？｣
『あ、いやっ、少し驚いただけで……』
｢ごめんね、興味深い事例が起こったから観察したくなってね｣
『な、何か分かりました？』
｢見たところ完全に治っている様だ。カサブタも痕も何も無い。以前君が怪我を負った時の治りは普通だった事を考えると何か理由がありそうですね……｣
体を前に向けた寂雷さんは顎に手を当て思案している。その視線は、反射する私の喉を見ている様に思えた
550話 温泉と言ったらサウナ、サウナと言ったら……？→←548話 良いんですか！！？
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にゃんこ(プロフ) - そうですね。お互い気をつけましょうね。 (2021年10月23日 19時) (
レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもありがとうございます！はい！体調は全然大丈夫です！お気遣いありがとうございます！にゃんこさんも最近肌寒くなってきてますので、風邪などにお気をつけ下さい！ (2021年10月23日 19時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもありがとうございます！！こちらこそついていきますよ姉貴！！←←← (2021年10月23日 19時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - こんばんはです。刹那さん更新お疲れ様です体調とか大丈夫ですか？ (2021年10月23日 18時) (レス) @page11 id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
おたくちゃん - 続編おめでとうございます！一生ついていきます姉貴（？） (2021年10月23日 18時) (レス) @page11 id: f5fd602faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2021年10月23日 15時
