【ヒプマイ】オートマタ・イストリア -11章- Welcome to Toto Dreamland！！

545話 人をダメにする、とは ページ5

Aが着替えに行った後、俺らは店ン中にあった待合スペースでソファに座り、店員が持ってきた茶を飲んで時間を潰していた
あんだけはしゃいだが、この店の眩しさと心を落ち着かせる渋みが、もう一日が終わるんだなと実感させる。結構長かったなぁ……

ボーッと考えていると、丸いテーブルを挟んで向こう側の銃兎と先生が、何やらアイツがおぶる時に預かった兎のぬいぐるみについて話していやがった


｢とても君に似ているね。何かコラボとかしたのかい？｣

｢いえ全く。ですが、自分でもそうなんじゃないかと思うくらいには似ていますよね

射的の景品でこのぬいぐるみがあったんですが、その時に私に似ているからと欲しがってくれたんですよ｣

｢ふふっ、それは嬉しい事ですね。でも、そんな事を聞いたら他の2人が嫉妬したんじゃないかい？｣

｢おー、射的で乱れ打ちにしてやった｣

｢やめろやめろ兎の眉間をグリグリするなっ！！｣


クソうぜぇ顔をしやがったから、話に割り込んで体を乗り出し親指で攻撃したら銃兎に手を払われた。ったく、されたくなかったらンな顔すんじゃねぇよ

チッ、と舌打ちをしながらソファに深く座り直すと、リーマンが理鶯が律儀に持ち続けてる箱に触れてきた


｢ぬいぐるみもそうですけど、皆さん随分豪華な物を取ってきましたね。さっきは暗くて詳しくは見えなかったけど、ゲーム機と……あっ、人をダメにするクッションだ｣

｢観音坂も知っているのか？この危険因子を｣

｢き、危険……？｣

｢これこの前独歩君が欲しがってた物だよね！？射的の景品であったなんて｣

｢そうなのかい独歩君？｣

｢あ、はいお恥ずかしながら……。一二三とデパートに行った時にサンプルがあって、試しに座ってみたらとても良くって……｣

｢1回沈んだら最後、僕が起き上がらせなかったら永遠と瞳孔開いた目でブツブツネガティブな事呟いてたよね？｣

｢そ、それは言うなよっ！！｣


まぁお前だったらそうなりそうだわな。
茶を飲みながらそう考えていると、理鶯が顎に手を当て何かを思案していた


｢あの劣悪環境で鍛えられた観音坂の精神をも屈服させるとは強力な物だな……。やはりAには危険――｣

｢待て待てッ！コイツは特殊なケースだッ！さっきも言っただろうが！座り心地が良いってだけで全員ネガティブにならねぇよ！コイツだけだ！！｣

｢うっ、凄く俺が悪いみたいな言い方されてる……っ｣

｢ハハハッドンマイ独歩君！｣

｢お前は黙れッ！！｣

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