574話 動きまくりますからその服は…… ページ34
ぼーっとしながらも挨拶してきた2人に、片手を上げ挨拶を返す。何気無く隣を見れば、何故か銃兎が目を開けたまま起きずに天井を見ていた
「うぉっ、ンだよ起きてんのかよ銃兎」
「じゅう、と……?あぁそうか。悪い、熟睡し過ぎて頭が回らなかった」
よく分からねぇ事を喋るコイツは、手探りで近くの眼鏡を掴むとカチャリと掛け上半身を起こした
「銃兎も起きたのだな。おはよう」
『おはようございます!!銃兎さん』
「おはようございます。えっと……理鶯、Aさん」
まだ寝ぼけてンのか不自然な間を作り名前を呼んだ銃兎。2人は訝しげな顔で心配の言葉を掛けた
『大丈夫ですか?』
「体調が悪いなら言ってくれると助かる」
「あ、いえ、そういう訳じゃありません。起きたてなのでぼーっとしていただけですよ」
「ハッ、ンだよウサちゃん、悪い夢でも見たのかァ?」
「夢……はみてない。いや、見たかもしれないが忘れた」
揶揄う様に聞けば煮え切らない反応をされ、眉間に皺が寄る。まぁ俺様も覚えてねぇし、別にいいか
ふーん、と適当に返事をしAの方を見ると、パーカーと乱数から貰った服を両手に持っている事に気付いた
「ンで、Aは何してンだ?」
『どっちの服にしようかと話してたんです』
「動きやすさを重視しパーカーを着ようとしているから小官が説得をしている
確かにいつ敵が襲ってくるか分からない状況では正しい判断だが、それは小官は未然に防ぐ。だから貴女はオシャレというモノをし、全力でテーマパークを満喫して欲しい」
そう言われると『ぐぬぬ……』と分かりやすく唸るA。つーかその服、クソカメムシ野郎が適当に選んだ服だろうが、着るんじゃねぇよ
どんな野郎でも貰ったからには大事にするコイツに、溜め息を吐きながら立ち上がりパーカーを奪う
『あっ!!ちょっ――』
「コイツは却下。そっちを着ろ」
睨みを効かせれば萎縮しながらも頷いたA。そして『では着替えてきます……っ』と駆け足で隣の部屋に行った。それを見届けた後、奪ったパーカーをムカつくが丁寧に畳みAのリュックの横に置く
このまま捨ててやろうかと思ったが、人のモンという時点で憚れる。
いや、やっぱ捨ててぇわ
「その選択肢がある事に問題があるのかもしれない。気付かれない様、処分するか」
「それか似た物を買ってすり替えますか?」
「ハッ、そいつはいい案だな」
流石チームメイトと言ったところか、考える事は同じの様だ
67人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃんこ(プロフ) - そうですね。お互い気をつけましょうね。 (2021年10月23日 19時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもありがとうございます!はい!体調は全然大丈夫です!お気遣いありがとうございます!にゃんこさんも最近肌寒くなってきてますので、風邪などにお気をつけ下さい! (2021年10月23日 19時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもありがとうございます!!こちらこそついていきますよ姉貴!!←←← (2021年10月23日 19時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - こんばんはです。刹那さん更新お疲れ様です体調とか大丈夫ですか? (2021年10月23日 18時) (レス) @page11 id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
おたくちゃん - 続編おめでとうございます!一生ついていきます姉貴(?) (2021年10月23日 18時) (レス) @page11 id: f5fd602faa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:刹那 | 作成日時:2021年10月23日 15時