497話 皆さん人気者ですからねっ!! ページ6
盧笙先生と別れ、程なくして人混みの奥の方で私の名前を呼ぶ左馬刻さんの声が聞こえた
名前を呼び返すとさっきの事が起こりそうだと思ったので『こっちです!』と代わりに叫んだ
「Aッッ!!」
『すみません私が手の力を――――うぐッッ!!?』
人の波をかき分け現れたMTCの3人にまず謝ろうとしたが、左馬刻さんがその勢いのまま私を抱き締めてきたので舌を噛みそうになる
そんな心配してくれてたんだ……
皆には申し訳ないけど、ちょっと嬉しかった
「悪ぃA、俺がちゃんと手を握ってなかったから……」
『ふぉんふぁふぉふぉふぁふぃふぇふふぉ』
謝罪の気持ちが篭もりすぎてるのか、身動きが取れないくらいぎゅぅっと抱きしめられているので、左馬刻さんの胸元に暖かい空気を送っているだけになってしまった
因みに そんな事ないですよ と言いたかった
「左馬刻。Aさんが何言ってるか全く聞こえませんよ」
「気持ちは分かるが、このままだと窒息死する可能性がある。程々にだぞ」
「あ、悪ぃ悪ぃ。大丈夫か?」
『ぷはっ、ふぅ……。大丈夫です!すみません皆さん、ご迷惑を――って寂雷さん達は?』
解放され視界が明るくなると、目の前にいたのは左馬刻さん達だけで、麻天狼の3人がいなかったので思わず聞いてしまった
「あぁ、二手に分かれて探してたからいねぇんだ。さっき連絡ついたって電話したんだが、目立つからこのまま別行動しようってなった」
『そうだったんですか……。すみません、元はと言えば私が迷子になったから……』
「何で貴女が謝るんですか。あの状況の中、しっかり握るのは困難ですよ」
「そうだ。常に最悪のパターンを考え行動していたが、あれは想定外だった。ディビジョンバトルの予選すら開始されていないのにも関わらず、あそこまで小官達が知られているとは……」
心なしか、3人は疲れの色を見せていた。やっぱりあの後大変だったみたいだ
特に人混みが苦手な理鶯さんはしょんぼりとしていて、犬みたいに尻尾や耳があったらダランと垂れている事だろう
そんな中呑気に飴を買いに行ってたのが申し訳なくなってきた
盧笙先生は全く悪くない。悪いのは私
でもそれを言ってしまえば3人に気を遣わせてしまう。ならば話を変えて場を明るくしよう!!
『そりゃ皆さんオーラが違いますからねっ!!さぁ次はお化け屋敷にでも――』
「絶対ェそれ人がいねぇからだろ。気を遣うんじゃねぇ」
おっとこれはあからさま過ぎた様だ
498話 話を進めてくれるのはありがたいんですけど……!!→←496話 素敵な素敵な先生でした
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刹那(プロフ) - にゃんこさん» 嬉しいお言葉……っ。ありがとうございます!! (2021年9月28日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - これからも応援しています。 (2021年9月27日 23時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもコメントありがとうございます!!楽しみにして頂き嬉しいです!!(*´ω`*) (2021年9月27日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - おめでとうございます。スッゴク楽しみにしていました。 (2021年9月27日 22時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもコメントありがとうございます!!私解釈のMTCは気に入る人物には甘々なんですが、それを尊いと言って下さり嬉しいです( ◜ω◝ ) (2021年9月25日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年9月22日 22時