523話 花火の形が凄いです!! ページ32
次々と打ち上げられる花火。それは丸かったり星の形だったり様々だ
本来火薬は危ない物だけど、使い方次第ではこうして人に感動を与える。考えた人凄いなぁ……と宙を眺めると灰色の狼の形をした花火が上がった
「おぉっ!?狼!?スッゲェっ!!」
「珍しい花火ですね。実に興味深い」
「たまたまでしょうけど、何だか麻天狼を意識されてる感じがして嬉しいですね……!」
『あぁ!?不意打ち過ぎて写真撮れなかったです!!』
「おまっ、何写真撮ろうとしてんだよっ。こういうのはカメラ越しじゃなくて自分の目で楽しめよ」
『でも珍しい形なんですから……』
「Aさん。確かに写真はその瞬間を形に残せる物ですが、こうして目に焼き付けるのも風情があっていいんじゃないですか?」
『成程……!!ではそうしますっ!!』
確かにその考え方もあるなと脳に叩き込ませる様に宙に目を凝らした。すると、それを待っていたと言わんばかりにタイミング良く青色の髑髏の花火が上がった
『おぉっ!?髑髏ですよ!!』
「へぇ、ンなもんもあるんだなっ!俺達のマークじゃねぇか!!」
「灰色の狼に青色の髑髏……。これは奇跡なんでしょうか?」
「……」
「理鶯?どうしました?」
「いや、なんでもない。気の所為だろう
それよりこの花火は素晴らしいな。皆と初めて見る花火で、小官達を象徴する髑髏の形が見れるとは」
『この花火を作った人は凄い人ですね!!あまりの詳しくは無いですけど、こんな複雑な形を作るなんて難しいですよ絶対!!』
「ハハッ、そうだなぁ?青色の髑髏を作るなんざ、センス良いじゃねぇか。
今度俺のシマでやる祭りでもアレ作らせるか……」
顎に手を当てボソッと小さく呟いた左馬刻さん。その内容に驚き、勢い良く振り向いて確認する様に聞いた
『え!?左馬刻さん祭りするんですか!?』
「おう。ヤクザってのもただ暴力ばっかじゃねぇ。イベントだの祭りだの、ンなのをするのも俺らの仕事だ。いつかやるだろうし、そん時はお前も来いよ」
『はい!楽しみにしてます!!』
笑顔で答えると左馬刻さんは満足そうに笑い、ぽんぽんと優しく頭を撫でてくれた
「ならここより美味ぇたこ焼き作ってやんよ」
『左馬刻さんたこ焼きも上手なんですか!?』
「昔たこ焼きとかお好み焼きにうるせぇ奴がいてな。ソイツの舌を唸らせる為に凄ェ練習してたんだわ」
その口は機嫌よく弧を描いていたが、細められた瞳には少し寂しさを感じる光があった
524話 困った時の軍人さん……?→←522話 とても綺麗な花火です……
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刹那(プロフ) - にゃんこさん» 嬉しいお言葉……っ。ありがとうございます!! (2021年9月28日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - これからも応援しています。 (2021年9月27日 23時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもコメントありがとうございます!!楽しみにして頂き嬉しいです!!(*´ω`*) (2021年9月27日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - おめでとうございます。スッゴク楽しみにしていました。 (2021年9月27日 22時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもコメントありがとうございます!!私解釈のMTCは気に入る人物には甘々なんですが、それを尊いと言って下さり嬉しいです( ◜ω◝ ) (2021年9月25日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年9月22日 22時