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※521話 普通に食べてるんですけど…… ページ30

外側は少し冷めていて頬張っても大丈夫な温度になっていた。ケチャップの甘さとマスタードのピリッとした辛さが味蕾を刺激し、徐々に口角が上がる


「やっばエッロい」

「やっぱり下に脳があるんだなクソ馬」

「ンだと土に埋めんぞクソ兎ィッ!」

「止めないか喧嘩は。左馬刻は口の締りは悪いがまだ手を出していない、問題ないだろう」

「どさくさに紛れてテメェも喧嘩売ってんじゃねぇかッ!!」


もう喧嘩の理由が検討もつかないので気にせず歯を立てる。ポキッと良い音がなったと思えば、そこから小籠包の様に肉汁が溢れ出てきた


『んっ!?』


油断していた私はその激熱の肉汁に驚き、反射的にフランクフルトを引きちぎる様に顔を引いてしまう。そのせいで口から肉汁が零れそうになり、慌てて手で口を押えた

危ない危ない。手が汚れちゃったけど、左馬刻さんから頂いた浴衣が護れて良かった……


手に着いたモノは諦めたけど、口元からちょっと零れた肉汁が勿体なくて舌なめずりで綺麗に拭き取る。そして、ジューシーな肉とソースを味わいながら咀嚼してゴクリ。
うん!めっちゃ美味い!!


『これも美味しいですね!!――ってあれ?』


この感動を皆に伝えようと顔を見ると、何故か全員私を凝視していた
その視線で穴あきそうなんですが……。あとなんで顔赤い人がいるんです……?


「テメェわざとかッッ!!」

『ヒィ!!?な、何がです!!?』


パチパチと瞬きしながら首を傾げていると、何かをガマンする様にプルプル震えている左馬刻さんがクワッと怒鳴り声を上げた。あまりにも恐ろしい形相にビクッと縮こまると、銃兎さんと理鶯さんがすかさず止めに入ってくれた


「落ち着け左馬刻!!気持ちは分かるがそんな訳ないだろう!!」

「そうだ、今のはただ熱かっただけだ」


左馬刻さんを抑えながら理鶯さんが大丈夫か?と心配の眼差しを投げたのでコクリと頷く。未だに怒りの表情の左馬刻さんは、歯ぎしりをしながらも座り直した


「アハハッ!Aちゃん、俺のリクエスト聞いてくれた系?」

「んな訳あるか!!お前はもう黙れっ!!」

「ふふっ、皆さんまだまだ青いですね」

『み、皆さん何の事を言ってるんです……?』

「聞くなッ!お前は何も言わず黙々と食いやがれッ!!ンで次は焼きそばとかお好み焼きのパック系の飯を食えッッ!!」


結局誰も答えを言ってくれず訝しがりながらも食べ進め、次は言われた通りお好み焼きを食べた
……一体何だったんだろ…

522話 とても綺麗な花火です……→←※520話 なんで皆騒ぎ出したんです??



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刹那(プロフ) - にゃんこさん» 嬉しいお言葉……っ。ありがとうございます!! (2021年9月28日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - これからも応援しています。 (2021年9月27日 23時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもコメントありがとうございます!!楽しみにして頂き嬉しいです!!(*´ω`*) (2021年9月27日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - おめでとうございます。スッゴク楽しみにしていました。 (2021年9月27日 22時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもコメントありがとうございます!!私解釈のMTCは気に入る人物には甘々なんですが、それを尊いと言って下さり嬉しいです( ◜ω◝ ) (2021年9月25日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2021年9月22日 22時

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