518話 やはり理鶯さんは花より獣なんですね…… ページ27
あれだけ沢山あった食べ物達は食べ盛りな男達によって直ぐに殲滅された。残ったゴミは清掃係の左馬刻さんが捨てに行き、帰ってくると時刻はもう花火が打ち上げられる頃に
すると、4人全員のスマホが一斉にピロン♪と鳴り震えた。両手が空いている私達3人がスマホを確認すれば修学旅行のグループチャットからのメッセージだった
「おや?伊弉冉さんからですか」
「ンだ?
ほーん、花火が見える穴場見つけたからここに集合だってよ」
『穴場を見つけるなんて凄いですね!!』
「余りを気にせず見られるとは。感謝しなければならないな」
凄い場所を見つけて下さった一二三さん達に感謝と了解した文を送り、メッセージの後に送られてきたマップを頼りにその穴場へ向かった
・
表示された場所は祭りから少し離れ、ひっそりとあった山の中だった。理鶯さんのベースよりは険しくなく、街灯が等間隔にあり登山ルートと書かれた看板もあったので、頻繁に誰かが登山する場所の様だ
スイスイ登っていくと、奥から金色が見えてくる
「おっ!意外と早かったじゃーん!!こっちこっち!!」
ピョンピョン跳ねて手を振る金の花――一二三さんは、ジャケットを脱いでいる様でとても明るくなっていた
一二三さんの所まで辿り着くと、最初に銃兎さんが礼を言う
「ありがとうございます。場所まで見つけて頂いて」
「へへっ実は、俺っちが持ってた豚串を狸が取って行ってさ、それを追いかけてたら見つけたんだ!だからスッゲェ奇跡なんだぜ?」
「む?狸だと?それは何処に向かったのだ」
「コラ理鶯、食いつかない」
「だが狸は貴重な――」
「ここは貴方の野営地では無いんです。仮に見つけても持って帰れませんよ」
「……そうか」
子供を叱る様に銃兎さんに言われ、暗がりでも分かるくらいにはしょんぼりとしていた。それを慰めるかの様に左馬刻さんが理鶯さんの背中を叩き、ぎこちなく笑顔を作った
「げ、元気出せよっ。これから花火なんだからなっ!」
「小官は元から元気だ。狸が気になるが」
「どんだけ執念深ぇんだよ……」
「ハハハッ!りおっちってば面白ぇ事言うじゃんっ!あ、でもさ!向こうの方でセンセーとチャンどぽが屋台の飯食べてるし、その匂いに釣られて狸来るかもよ?」
「成程、陽動作戦か。ならば直ぐに行こう」
『目的変わってません……!?』
ジト目でつっこめば、「冗談だ」と微笑まれた。でも目を見ると絶対獲物も狙っている様にも思えた
519話 皆さんの胃の中はブラックホールなんですかね?→←517話 俺とあの馬鹿の約束
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刹那(プロフ) - にゃんこさん» 嬉しいお言葉……っ。ありがとうございます!! (2021年9月28日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - これからも応援しています。 (2021年9月27日 23時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもコメントありがとうございます!!楽しみにして頂き嬉しいです!!(*´ω`*) (2021年9月27日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - おめでとうございます。スッゴク楽しみにしていました。 (2021年9月27日 22時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもコメントありがとうございます!!私解釈のMTCは気に入る人物には甘々なんですが、それを尊いと言って下さり嬉しいです( ◜ω◝ ) (2021年9月25日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年9月22日 22時