513話 食べ盛り……というヤツですかね ページ22
あれからスマートボールや輪投げ等の遊びを楽しみ、祭りを堪能した。4人分も遊べば景品が凄い量になるからと、高得点取ってもラムネや飴等の直ぐに消費出来る物を選んだ
そして一通りの遊びを終えると、屋台の食べ物を食べようと目に入ったもの殆どを買って、近くにあったベンチに左から銃兎さん、左馬刻さん、私、理鶯さんの順で仲良く座った
目の前にはオレンジ色の温かい光を纏った屋台達が並び、タオルを頭に巻いた店の人が活気よく客を呼んでいる。それに誘われる様に、沢山の人が楽しく買い物をしていた
ダウンする程疲れては無いけど、硬いベンチに座れば今まで足に蓄積された疲労がじわじわとやってくる。3人も同じなのか「ふぅ……」と息を漏らしていた
「いやぁこの歳になって久しぶりにはしゃいだな」
「仕事柄ここまで祭りに入り浸る事は無かったですからね。Aさんはどうです?疲れてないですか?」
『んー、疲れてはいますけど、なんて言うんですかね?いい疲れです!』
「ははっ、んだよそれ。まぁ言いたい事は分かるけどな。動けんならいいが最後には花火があンだからよ、バテるんじゃねぇぞ?」
『勿論ですっ!!』
一通り会話を終えた所で先程買ってきた料理達を袋から取り出す
焼きそば、たこ焼き、イカ焼き、お好み焼き、クシに刺された焼肉を何十本。一般人なら食べ切れないであろう量を3人は迷いなく購入していた
確かに3人共高身長で体つきもいい。これぐらいが丁度いいのかもしれない。と、待ってましたと言わんばかりに嬉しそうに準備をする3人を眺める
「ほらよ」と左馬刻さんからたこ焼きを頂き、輪ゴムで留められた透明なパックを開ける。すると、フワッと出汁やソースの食欲をそそる香りが湯気と共に広がった
『美味しそうです……っ!』
「火傷に気をつけるのだぞ?この様な物は中がとても熱いからな」
『はい!』
爪楊枝でたこ焼きを刺し、落ちない様にゆっくりと口の近くに運ぶ。理鶯さんに言われた通り、火傷しない様にフーフーと念入りに冷ましてからパクリ。大きいので一口ではいけなかったけど、タコはちゃんと私の口の中に入ってくれた
外はカリッと中はとろぉりの完璧な食感。噛めば噛むほどじわぁ……と広がる生地の出汁とタコの旨み。それをより引き立たせるソースのハーモニー……
『美味しいですっ!!』
「ふっ、それは良かった」
隣で食べる様子を見ていた理鶯さんは優しく微笑み、声はこの時間を慈しむ音を含ませていた
514話 護る為にはリスクが必要……ですか……→←512話 フーフーはオプションなんですか?
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刹那(プロフ) - にゃんこさん» 嬉しいお言葉……っ。ありがとうございます!! (2021年9月28日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - これからも応援しています。 (2021年9月27日 23時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもコメントありがとうございます!!楽しみにして頂き嬉しいです!!(*´ω`*) (2021年9月27日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - おめでとうございます。スッゴク楽しみにしていました。 (2021年9月27日 22時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもコメントありがとうございます!!私解釈のMTCは気に入る人物には甘々なんですが、それを尊いと言って下さり嬉しいです( ◜ω◝ ) (2021年9月25日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年9月22日 22時