7話 手を染める ページ9
───マイク強奪事件からしばらく経ったある日
『ただいま戻りました!』
「おぉ帰ってきたか どうだった?」
『今回も大量です!』
「でかした!なら今日も豪華な食事だな!」
『やった!!』
マイク狩りの一員になった彼女は1人で様々な取り引き現場に乗り込み違法マイクを奪い親方の元へ届けている
彼女が入った事により 今まで以上の違法マイクが手に入り彼らの資金はとてつもないスピードで溜まっていく
資金に余裕が出来ていたので 少女にご飯の他服等もプレゼントしていた
それがより彼女を喜ばせ 仕事を頑張る要因となっている
ひと仕事終えた少女に男達はスーパーで買ってきた寿司やオードブルを渡す
『これは…!?』
初めて見るのか、目をキラキラさせながら男達に問えば「お前マジで何も知らねぇんだな」と親方は食べ方を少女に教えた
教えられた通りに食べ物を口に入れるとゴクリと良い音を鳴らし感激の笑みを浮かべた
『っ!美味しいです!!』
「おうおう そんな嬉しそうに言うなんて買ってきたかいがあるってもんだ……」
頭を撫でてやると少女はより笑顔になる
「いやぁ スーパーで買ってきただけなのにこんなに喜んでくれるなんて安上がりだぜ」
「ハハッ、全くだよ」
「俺らは手を汚さなくても金が入るんだ 楽な事この上ねぇなッ!」
「さっすが親方 いいカモを見つけましたね」
裏でそう言われてるとは知らず 少女は今日もまた犯罪に手を染める
・
──ヨコハマ警察署にて
「入間さん、そっちどうっすか?」
「全然ダメです。監視カメラにも男達ではなく青髪の少女だけ」
「最近はその子にやらせてるんすかね?なんか情報見てる限りヤクザ相手に鳩尾1発で仕留めてるらしいじゃないっすか、怖ぇ……」
警察署内にて入間は相棒と一緒に事件現場付近の監視カメラや証言などを確認していた
アジトを突き止められそうな情報はなく、実行犯が男達から少女に変わったということだけが分かった
「指名手配したほうがいいんじゃないっすか?こんだけカメラに写ってるんですし」
「指名手配をすれば中王区に情報がいき面倒な事になります 出来る事ならその手はやりたくないですね……
少し席を外します。貴方はこっちの書類を見ておいて下さい」
「了解っす」
席を立った入間は喫煙所に向かう
扉を開ければ喫煙所に誰もおらず、換気扇の音だけが聞こえる。それを確認した入間はスマホを取り出し、ある人物へ電話をかけた
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作者名:刹那 | 作成日時:2020年12月14日 12時