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4話 騙されているんです ページ6

「くそっ……次から次へと……」



そう舌打ちをする彼は組織犯罪対策部の巡査部長、入間銃兎
彼もまたマイク狩りが起こった現場に来ていたが、内線で巡回をしていた警官が襲われマイクを奪われるという情報が入った為 事件現場である公園へ向かっていた


「いやぁ遂に正規のヒプノシスマイクが奪われるなんてねぇ」


助手席に座っているバディの男が呟く


「違法とは違って正規の物は高値で取引されますからね……いずれ犯行に及ぶと思っていましたが……まさか警察を狙うとは……

随分舐められたものですね……」


怒りでハンドルを握ってる手に力が入り、彼の愛用している手袋の擦れる音が鳴る


「入間さん最近寝てないでしょ?隈が出てますよ」

「えぇマイク狩りが起きてからずっと徹夜ですよこっちは」

「早く捕まえてゆっくり休みたいっすねそれは」

「全くですよ」

「ディビジョンバトルにも影響が出るでしょ?」

「私の体調は何とかなります。それよりも、正規の物が狙われている以上其方の方が影響がでそうですね」

「マイクが無ければ試合に出れないですもんね」

「私達のチームは問題はありませんが、このままでは沢山のチームが脱落し中王区が口を出して来そうですね」

「うわぁ中王区かぁ……無花果さんとか俺苦手っすわぁ……だってすげぇ男を見下してくるじゃないっすかぁ」

「同感です。なので、中王区が出て来る前に片をつけないと後々面倒です……」



「あ、入間さん 事件現場の公園見えてきましたよ」




目的地に着いた2人は車を駐車場に停め 被害者の警官の元に行く。入間の姿を見た警官は敬礼をし口を開く


「入間巡査部長 申し訳ありません!!」

「いえ無事で何よりです。何があったのですか?」

「それが──」


入間は警官の身に起きた話を聞く。ただでさえ不機嫌に寄っていた皺も、話を聞くにつれ深くなっていった


「まさか女性相手にマイクを奪われるなんて」

「申し訳ありません……」

「女性と言えど犯罪者なんです。何故油断をするのですか?
貴方が油断をしなければこれから起こるかもしれない事件を防げたのかもしれませんよ?」


バディの警官があわあわと宥めようとするが、入間の怒りは収まる事は無い

もし捕まえていればこっちの仕事が終わっていた。何故、お前のミスをこっちで対処しなければならないんだ
こっちは徹夜続きなんだぞ……ッ
口には出さないが入間はこう思っていた



「ですが……彼女…騙されているんです……」

5話 負い目→←3話 痛いのやだ



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作者名:刹那 | 作成日時:2020年12月14日 12時

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