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さよならのかわりに 2 ページ39
「いただきます。」
俺は彼と向かい合い朝食を食べた。
彼は口いっぱいに食べ物を頬張る癖があるらしい。見た目がリスみたいで笑える。
でも美味しいと笑顔で食べてくれる彼を見てるいると俺まで嬉しくなる。
「北山くん、今日は仕事?」
「うん。昼から。」
「そっか、」
俺らは他愛のない話をしながら食事をすすめた。
「ご馳走様でした。今日も美味かった。」
「お粗末さまです。コーヒー飲む?」
「飲む。」
「今からいれるから待ってて。」
彼は分かったといいながら、リビングのソファに腰掛けてテレビを観始めた。
俺は食器を洗いながらやかんにお湯を沸かす。
その間もキッチンから彼の様子をうかがった。
この時間が続けばいいのに。
そう思わずにはいられなかった。
でもそれは無理な話。
俺の正体を知って、また会おうと思うはずがない。
所詮、ヴァンパイアと人間は相容れない存在なのだから。
俺は余計な感情を捨てるかのように、目を閉じ、1度ゆっくりと深呼吸した。
そして彼の待つリビングへとコーヒーカップを2つ持って向かった。
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作者名:ルナ | 作成日時:2020年3月25日 1時