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さよならのかわりに 1 ページ38

「ん…眩しい」

俺はカーテンの隙間から入り込む朝日の眩しさに目をしかめながら目覚めた。
昨夜は彼と飲みながらそのままリビングで寝落ちしてしまったようだ。
リビングのソファで寝ている彼を起こさないようにそっと立ち上がり、俺は朝食作りを始めた。

まず、彼が美味しいと絶賛した味噌汁の下ごしらえ。
美味しいと言ってもらったものを早起きして作ってる俺って。
まるで北山くんの彼女みたいだな 笑

そんなことをふと考えていると、目を覚ました彼が気だるそうにソファから起き上がるのが見えた。

「あー…頭痛てぇ」

「北山くん、おはよう。」

「おはよ。」

彼は欠伸をしながら俺の居るキッチンへゆっくりと歩いてきた。

「もしかして味噌汁?」

「そうだよ。」

「よっしゃ。俺、藤ヶ谷くんの作る味噌汁好きなんだよ。」

「だと思って作ってる。」

「お、さすがじゃん。」

「もうすぐ出来るから顔洗ってこれば?」

「ん、そうする。」

彼は迷うことなく洗面所に向かい、当たり前のように顔を洗っている。
昨夜、何もなかったかのように…
まぁ、いいか。
きっと、彼と会うのも今日が最後。
最後くらい笑顔で過ごそう。

俺はそう心に決めた 、

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作者名:ルナ | 作成日時:2020年3月25日 1時

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