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残り香 2 ページ16
彼が居たから気を張っていたが、俺の活動時間は基本的に日が沈んでから。
普段、昼間は部屋のカーテンを締め切り、ベットかソファーに横になって過ごすことが多い。
ふと枕元の時計を見るとAM11:00になろうとしていた。
今日は特に予定もない。
さすがに彼の香りが残るこの部屋に居続けると気が狂いそうになる。
俺は寝室の窓を少し開けた。
俺は湧き上がる血への欲求を抑えながらリビングに戻り、ソファーに横になった。
気を紛らわそうと手元のリモコンでテレビをつける。
何気なくチャンネルを変えて、面白そうな番組を探す。
｢ん…？あれって……｣
そこには見覚えのある顔が映っていた。いや、見覚えがあるどころではない。さっきまでこの部屋に居た。
あの“ 北山宏光”がテレビの画面の中で笑顔を浮かべていた。
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作者名：ルナ | 作成日時：2020年3月25日 1時
