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残り香 1 ページ15

「んじゃあ、そろそろ行くわ。ほんとにお世話になりました。近いうちに連絡するから。」

「分かった。待ってる。」

俺は帰り支度を済ませ、仕事場へ向かう彼を玄関まで見送った。

「お邪魔しました。」

彼はそう言うと俺の部屋を後にした。

俺は彼が帰ってから、朝食の片付けをし、寝室へ向かった。
扉を開けた途端、“ 北山宏光”の残り香が部屋中に漂っていた。

綺麗に畳まれた布団に思わず顔を埋める。
あー、やっぱり美味そうな匂い。
俺は彼の残り香を嗅ぎながら、昨夜、味見した血の味を思い出していた。

甘く、痺れるようなあの感覚…。
今まで体験したことのない快楽…。

また欲しい……

次はいつ喰せるだろう?

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作者名:ルナ | 作成日時:2020年3月25日 1時

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