解放 ページ43
青龍「(アオは昔を教えてくれた。アオは剣をおしえてくれた。アオは眼の力のことをおしえてくれた。アオは厳しかった。アオは…どんどん弱くなっていった。)」
またもや族の襲撃に合い、2人で戦うも、アオは衰弱しているように弱々しかった。
激しく息を着いていると、族がもう一人襲いかかってくるも、アオは動けなかった。
ドスッと槍が飛び、襲った族の男が倒れると、他の仲間たちは恐れを生したように逃げていった。
青龍「アオ…っだいじょぶ？ぁ…逃げ…た。逃げたよ、アオ…っ」
パサッと、アオの大きな角のついた面が地面に落ち、膝をついたアオの、嬉々とした狂気じみた顔をさらした。
青龍「ア…オ…？」
アオ「…みえない…もうなにも、みえない……
あははははは！！！！！
やった！！やっと死ねる！！！もうなんの力もない！！体もマヒしてやがる！
解放された！！！
おれは！！！！
人間だ！！！！！！」
そう、狂喜の雄叫びを上げるアオを、青龍はただ、わけがわからず、見守るしか無かった。
そんな青龍の足元には、紐のついた鈴が2つ落ちていた。
・・・
そして、無言で歩く帰り道。
なんの言葉の掛け合いもなく、ただ漂う静寂の中に、お面の小さな角に鈴を付けた青龍から、リンリンと音がなっていた。
アオ「…………あれ…お前…鈴なんて持ってたか…？」
そう、叫びすぎて力が抜けきり、ほうけた様子のアオが言うと、青龍は慎重に言った。
青龍「……ひろった。キレイ…だから。」
アオ「…ふぅん………いいな。それ。
見えなくても、お前がどこにいるのか、わかる。」
青龍「……！」
それを聞いて、青龍は嬉々としてはしゃぎながら頭と体を揺らして、リンリンと鈴を鳴らした。
アオはこちらを見ているだろうか？とでも言うように、嬉しそうにアオを見上げた青龍から、たちまちその笑顔が消えていった。
アオが、顔を大きく歪めながら、泣いていたからだ。
アオ「ごめ…な…。ごめん、な。お前…ひとりにして…、ごめん、な…。」
そう言って泣くアオを、青龍はただ見つめて、俯くしかなかった。
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れ(プロフ) - 大好きな小説です、、、、更新が日々楽しみです！（＾∇＾） (2021年9月25日 10時) (
レス) @page45 id: 209bb49b1a (このIDを非表示/違反報告)
fruit - とても面白かったです 続きめっちゃ楽しみにしています。 (2021年8月13日 0時) (レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
月 - 続きが楽しみです 頑張って下さい (2021年7月9日 17時) (レス) id: 5ca45dddad (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！更新頑張ってください！！！ (2021年5月25日 2時) (レス) id: f151b0ddd6 (このIDを非表示/違反報告)
まなむ(プロフ) - 待ってました！！続き楽しみにしてます^^* (2021年5月24日 16時) (レス) id: 5ac4c05584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メリ助 | 作成日時：2020年2月7日 0時
