鬼殺隊の最年長は皆からモテる【鬼滅の刃】【男主】

18 ページ21

悲鳴嶼視点



今日は非番のためAさんに手合わせを頼んだ



貴「行冥は本当に強いねぇ」

悲「そうでしょうか。ですがこれもお館様とAさんのおかげです」

貴「ふふっ、そんな事ないよ。その力をどう活用するかは行冥が決めた事なんだ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

悲「･･･」


なんとも優しい方なんだろう


お館様とAさんと話す度に思う





私はお館様とAさんがいなければここにいなかった



捕まった後私は完全に生きる意思を失っていた



もう信じる事を辞めていた





そんな時に来たのがAさんだった




貴「君が悲鳴嶼行冥かい？」

悲「･･･誰だ？」

貴「八神Aという。よろしく」

悲「何の用だ」


貴「君を生かしたい」

悲「･･･いい。もういい」

貴「･･･理由を聞いていいかい？」

悲「今回の事は知っているだろう。もう信じたくない･･･。そして疑い深くなってしまった自分が嫌いだ」



貴「いいんじゃない？それで」

悲「？」

貴「疑うって事は決して悪いことじゃない。それに、そんな自分が嫌って事は本当は信じたいんじゃないの？」

悲「!!･･･だが、信じ方を忘れてしまった」

貴「んー、それは自分自身のことになってしまうな。まあ、俺が助言出来るのはここまでくらいだな。今日は帰るよ、明日また来るけどね」

悲「･･･」

貴「君の意見を尊重するが、少し考えて欲しい。俺は行冥を生かしたい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


鉄格子の間から撫でてきた手は暖かく、優しかった


そして言った通り、次の日も来た



Aさんが生かしたい理由は鬼殺隊に入って欲しいからということだった

最初は否定していたが、この人の為になりたい、この人と一緒に居たいという気持ちが大きくなって行った


ある日、お館様と一緒に来た


産「何回も兄さんが来ただろう？考えは変わったかい？今の君はどうしたいか、聞かせてくれるかい？」



私は生きる事を選択した







産「それまでは･･･兄さん」

貴「ああ。俺が世話するよ」





牢を出た後Aさんの世話になった


鍛錬もしてもらったし呼吸についても教わった



Aさんに褒めてもらうのがとても好きだった


貴「もう自分の呼吸を見つけたの？凄いねぇ!!」


貴「よく最終選別を生き延びてきてくれたね!!!良かった!」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


貴「柱就任おめでとう。これからもよろしくね」ﾆｺｯ






ああ、目が見えたらどれだけ良かっただろうか･･･

19→←17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す