エーデルワイスを君に4【HUNTER×HUNTER】 (ページ18)

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第162話ページ18

例のごとくレオンは何も競り落とすことはなかった

楽しかったねー、などと言うレオンにAはそうですね、と返す
一つの品に莫大な金をホイホイ払う金持ち達を見て、この2人は楽しんでいたのだ

中々にいい趣味をしている

そんな2人が今向かっている場所は

「やあバッテラ」

「レオン、久しぶりだな」

そう、グリードアイランドを競り落とした大富豪バッテラ氏
レオンと彼は友人らしい

「A！」

『2人とも何でここに．．．(ああ、なるほど)』

Aは瞬時に2人の作戦を理解する
ゴンとキルアはゲームを競り落とすのではなく、ゲーム攻略の協力者という立場になることにしたらしい

『いい作戦考えたね
　で？どう？合格はできそうなの？』

「それが．．．」

「彼らは審査日にまた試験を受けてもらう」

『審査？
　．．．へー、大変だね』

ツェズゲラ
ハンター協会所属の一ツ星所持の懸賞金ハンターだ

どうやら彼がグリードアイランドの審査員長らしい

「君は参加しないのか？
　見たところ彼らよりも実力はあるようだが」

馬鹿にしたような笑みを2人に送る
2人は悔しそうに顔を歪めるが何も言い返せない

『．．．』

Aはそんな2人を一瞥し、ツェズゲラを見る

『生憎だけど、私はゲームには参加しないの』

「そうか、それは残念、．．．．っ！」

突然ツェズゲラの表情が驚きに塗り変わる

『でも、この2人は絶対に試験に合格するよ

　そして誰よりも早くゲームをクリアする』

ビシ！と指を指すA
ゴンの表情が嬉しそうに綻んだ

『あんたよりもね！』

強気な笑顔を浮かべてAは背を向ける
扉の前に立って待っていたレオンの後ろにつきゴンたちと共に部屋を出た

部屋に残されたツェズゲラは唖然としまった扉を見つめていた

「(さっきのは、一体．．．)」

「Aやっぱりゲームしないの．．．？」

レオンと別れたAはゴンとキルア、ゼパイルと共に宿への帰路を辿っていた

『言ったでしょ？
　私は後数日もすればヘルと一緒に旅に出る、って』

「．．．」

「なんだ？2人と一緒にゲームするんじゃなかったのか？」

「ゴン、諦めろよ
　俺たちのわがままでこいつのやりたい事制限すんのはやめような、って話しただろ」

「．．．うん
　でも、俺．．．」