第28話 ページ30
「2番の方スタート」
その言葉を合図に、船を降りぜビル島に踏み入る。
私のターゲットは198番。
さっき船の上で聞こえたキルアのターゲットとの連番。
連番ということはチームで動いてる奴らの可能性が高い。
4次試験人数は24人
『44番、99番、403番、404番、405番
あ、あと針人間の．．．301番
それと〜〜〜．．．トンパは確か16番、だったかな』
今把握できている人数は私を除いて7人。
残り16人。
その中で連番になっている可能性があるのは．．．
『やっぱりあの兄弟かな』
似たような格好をした3人兄弟を思い出しながらほくそ笑む。
ターゲットの目星はついた
期日までまだまだ時間はある。
『まずは腹ごしらえ、かな』
固まった体をググッと伸ばしながら、Aは深い森を進む。
ペロリ
口の周りについた血を舌で舐めとり、また肉を口に運ぶ
皮を剥ぎ肉を裂き骨を舐る
何度もそれを繰り返し、ようやっと食事を終えたようだ。
『はぁーお腹いっぱい』
カラン、と綺麗になった骨を投げた時
到底森では聞かないであろう音がAの耳に届く。
反射的にそちらに頭を動かすと、そこには奇妙な出立の男が1人。
それは数ある受験者の中でAが強い警戒を持っていた受験者の1人
『(301番、ギタラクル)
．．．』
顔中に針を刺した奇妙な男、ギタラクルはカタカタと音を鳴らしながらAの方に向かって歩いてくる。
Aは地面に座り込んだまま動かない。
動けないのではなく、動かない。
しかしいつでも反応できるように感覚は全て研ぎ澄まされている。
「．．．」カタカタ
ギタラクルはすぐ隣まで歩いてくると、血まみれのAと周りに転がった死骸を一瞥する。
しかし彼はAを通り過ぎ、その先にある川のほとりに膝をつく。
『！』ビクッ
すると何を思ったのか徐に川に頭を沈める。
どうやら水分補給のために来たようだ。
それが終わった彼は最後にもう一度Aを見てから来た道を戻っていった。
『．．．こわ』
Aはこの時心から安心した。
なぜならAは彼のことを格上だと初めから認識していたから。
現時点で彼には戦闘で敵わないことをわかっていたから。
今まで接点のなかった彼の番号を把握していたのも、いやでも目についていたからだろう。
そう、彼もヒソカ同様
Aが恐れる敵であった。
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます！そう言って頂けるとすごく嬉しいです！これからも作品をよろしくお願いします！ (2022年8月31日 0時) (
レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです！ (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年2月11日 4時
