第35話 ページ37
1回戦目
ゴン対ハンゾー戦
「Aはどっちが勝つと思う？」
『経験値が違いすぎる
純粋な実力も
ゴンには悪いけど。普通に戦ったんじゃ勝てないね』
「普通に、って？」
『ゴンにはみんなが驚くくらい、不思議な力があるからね』
「不思議な、力．．．」
『そう
この場の誰にもないもの』
殴られて、殴られて、殴られ続けて
3時間もの時間が経った
その間も、ゴンはただただ殴られ地に伏すことしかできなかった
『．．．』
それでも何度も立ち上がるゴン
レオリオは今にも殴りかかりに行きそうなほど興奮してしまっている
まあ正直、見ていられるような光景ではない。
ふらふらのゴンの足を払い、腕を後ろ手に固定するハンゾー。
『(折る気だな)』
「腕を折る」
案の定、ハンゾーはゴンの腕を折ると発言した
その場の空気が一層張り詰める。
ゴンも流石に動揺しているようだ
「本気だぜ、言っちまえよ
参った、と」
「嫌だーーーーー！！！！！！」
ｺﾞｷ．．．ｯ
骨の折れる、生々しい音が静かに響いた
「く．．．っ」
腕を抑え、必死に痛みを耐えるゴンの姿に、クラピカとレオリオは怒りをあらわにする
『(私だって、できることなら見たくはないなぁ．．．)』
そこから、ベラベラとハンゾーのお喋りが始まり、その隙をつきゴンはハンゾーの顔面に蹴りを一発お見舞いする。
『あは！
ゴン、ないすー！』
「！」
笑いが込み上げ、今まで黙っていたのに思わず声援を送ってしまう。
そんなAを、ネテロは驚いたように横目で見ていた。
そこからは、完全にゴンのペースだった。
ゴンの固い意志
ハンターになりたい。ハンターになって親父さんに会いにいく。
そのために負けられない。
その意志に
強く、真っ直ぐな心に．．．ハンゾーは負けを宣言した。
ゴンは最後ハンゾーに一発殴られ気絶してしまったため、そのまま医務室に運ばれた。
どうやらキルアはハンゾーが負けた意味がわからず、心底不思議そうにしていた。
ハンゾー曰くゴンを気に入ったから、とのことだ。
今のキルアには、まだ理解はできないかもしれない。
でも、もっと近くで
そう、すぐ隣でその光を目にすればきっとわかるだろう。
「．．．」
『キルア』
「A．．．」
『私にとってゴンはすごく眩しい存在だよ
目が眩んで、時々真っ直ぐ見るのが辛くなるくらい』
「．．．」
『ゴンはまるで太陽みたいだね』
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます！そう言って頂けるとすごく嬉しいです！これからも作品をよろしくお願いします！ (2022年8月31日 0時) (
レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです！ (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年2月11日 4時
