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あの後、杏ちゃんとは友達になる事ができ無事、友達二号をゲットした私。
そして今日の部活には、ちゃんと桃城くんが来ている。
のだれけど、なんだか心做しか周りが緊迫した空気になっている気がする。
河「20周?それとも30周?」
聞く話によるとどうやら、今から桃城くんが走らされるらしい。
手塚さんが桃城くんの目の前にいて、じっと桃城くんを見ている。
乾「今までのデータから推測すると、50周は固いな」
河「そ、そんな」
乾くんと河村くんがそんな話をしている。
でも、私なら100周は固いだろうなーと思っていると、
菊「大石〜桃のやつ何周だと思う?」
大「え、」
菊「グラウンドだよ!何周走らされんのかにゃー」
喧嘩していたはずの二人が、というか菊丸くんが話しかけてきて大石くんがどもっている。
それに菊丸くんも気づいて、お互いに気まずそうな顔をしながら口を開いた。
大「英二!」
菊「大石!」
二人がまさにシンクロして言うと、あっ、という顔になった。
「「ごめん!」」
揃ってそう言うと、二人は顔を見合わせて笑いだした。
これでゴールデンペア復活かーと安堵していると、手塚さんが桃城くんに向かって話し出した。
手「規律を乱すやつは許さん。しばらくお前にはラケットを握らせない、球拾いからだ。無断で部活を休んだ罪は重い。いいな」
桃「はい!すみませんでした」
手「グラウンド100周、今すぐ行ってこい」
桃城「はい!」
そう言って桃城くんが走りに行こうとしていると、手塚さんがもう一つ言ってきた。
手「桃城。次のランキング戦で戻って来い」
桃「…了解!」
そう言ってまた桃城くんは走り出して言った。
そしてその後、越前くんが遅刻し、あいつも100周だ。と言われ越前くんも走ることになった。
『んーまだまだだねぇ、越前くーん?』
越前くんが来たところでそう言うと、ムスッとした顔で私を見てきた。
ふふっ、と私が笑っていると、手塚さんが私の方を向いて口を開いた。
手「水崎。お前も100周、走って来い」
『…え、!』
なんで!?と私が固まっていると、今度は越前くんがふっ、と笑ってきた。
越「じゃ、お先に。まだまだだね」
そう言って、私の横を通り過ぎていった。
『あ、ちょっと!フライング!』
こうして、今日の私の部活の時間は終わっていったのでした。
ちなみに、勿論私が最後でした。
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作者名:ミズチー | 作成日時:2019年8月21日 14時