黒岩「おい、三………四流。」不動「下げんな！」天馬「(三流は認めるの？？)」【イナギャラ】 (ページ12)

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とある外国人ページ12

イタリアからの飛行機。ジャパンまでの長い時間。空からの光景。その邪魔をするは濃霧のような雲。

「コンニチハ………コンニチは……こんニちは。」

まだ怪しい発音の調整。なかなか上手くいかないものだ。お兄ちゃんは自分と同い年の時、既に何ヵ国かマスターしていたのだ。

そして、時間は過ぎさってゆく。
ゆっくりと降下する機体。念願の国に足を一歩踏み出す。

「よく来たな。」

気難しい顔なのかもしれない。ゴーグルのせいでよく分からないが声がそう言っていた。

「内密のものの筈であることを気づいた彼奴なら、分かっている筈だが………いや、気づいているからこそ、か。」

「……はぁ、改めて。よく来たね。オレは吉良ヒロト……あの時は基山ヒロトだけど。分かるかな？」

知っている。自分はこの目であの歓声に包まれた会場で見ていたのだから。10年前のイナズマジャパンがトロフィーを手にした瞬間を。一秒、一瞬足りとも見逃さなかった。見逃すことなどこの目にあってはな、ら、な、い、のだから。直ぐに頷けた。

「そうか、うん、嬉しいけど。でも、僕らは君の来日に歓迎はしていない。君にではないけど……いや、僕ら自身が怒りを抱いているんだ。隠し事がバレてしまったんだからね。」

………………………
………………………
………………………。

「そう、バレてしまったんだ。Mr.鬼道、Mr.吉良。まぁ、ヒデの里帰りに同行させて貰ったとき、偶然だけどね。」

そして、自分は彼から教えて貰ったのだ。

「仕方ないことなんじゃないかな。バレても。バレないようにするために交通規制をかけたりまた嘗てのジャパンのように鎖国をすることなど出来ない。例え、君たちにそれが出来る方法があったとしても、怪しまれては意味がない。現在の仮のFFIを開催することも出来なくなってしまうわけだからね。まぁ、決め手は彼女からのメールだ。Mr.Kが生きているのならば、会わない理由が僕らにはない。

だよね、ルシェ。」