恋と笑いは紙一重２【芸人短編集】

僕の彼女は少しおかしい 【かまいたち 濱家】 ページ24

ちょっとした性グセのお話。
結構ﾌｫｵｵｵなお話です。←





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『……ねぇ、』


濱｢ん？｣




彼女のAが、そわそわとしながらこちらを見た。俺は時計を見て｢あぁ｣と思い、気付く。




濱｢ホンマにまたやるん？｣


『やるよ！だって3時間置きにって約束したじゃん！』


濱｢分かったて……。ほら。｣


『うん。』




俺の座る膝の上に、Aが向かい合うように座る。俺が少しだけ口を開けると、Aは顔を近付けてきた。するとAはかぷりと、俺の八重歯を唇にくわえた。




濱｢……こえ、いふまでやあなあはんねん。(これ、何時までやらなアカンねん)｣

『あほほふん。(あと5分)』




Aは俺の八重歯をその舌で舐める。複雑な感触に、俺は背筋がゾッとする感覚がした。俺の彼女は、俺の八重歯を舐めるの好きらしい。それは1ヶ月ほど前から始まり、今でも三時間置きという約束でやっている。二人だけの秘密。



正直最初は俺もその癖に引いたけど……でも、Aが八重歯を舐めると同時にキス出来るし……。← 満更でもなく俺も楽しんでいる。



しばらくするとAが口を離した。俺とAの間に、銀色の糸がかかる。




濱｢あー、もう。Aの口よだれ凄いでー。ちゃんとティッシュで拭いとき。｣


『はーい。ねぇねぇ、お願いっ。あと1回、もう5分だけさせて？』


濱｢もう5分？｣


『お願いだから！今回だけ！』


濱｢ホンマに今回だけやな？｣


『もちろん。』


濱｢5分やぞ？｣


『5分。』


濱｢………おいで。｣





俺が腕を広げると、その腕の中にAが飛び込んで来て、俺の八重歯を舐め始めた。その生暖かさに、熱い吐息に。俺も段々とクセになっていく。





これ、アカンわ。






俺は自分の舌をAの口に捩じ込ませ、Aの歯を自分の舌でなぞった。





どうやらおかしいのは、彼女だけじゃないみたいだ。

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