82-愛 ページ37
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時々クスッと笑いながら、夢中で動画を見た。皆、私の人生の中で大切な人達だった。そんな人達が私を語り、会いたいと言ってくれているのが嬉しくて堪らなかった。
動画の最後に出てきたのは母だった。懐かしい背景だ。私の部屋にいるみたい。入院する前からずっと変わらない風景が広がっていた。
『A、貴女に言いたいことは沢山あるけど、尺を取らない為に本当に伝えたいことを2つだけ言います。1つ目は謝罪です。私の子供でごめんなさい。貴女の親が私じゃなかったら、病気にならなかったのかもしれないと思うと罪悪感で胸が張り裂けそうです。未来を奪ってしまって、ごめんなさい』
思わず口元を片手で覆う。視界がぼやける。
お母さんのせいだなんて思ったことないのに。なに勝手に責任感じちゃってるのさ。でも、お母さんらしいな。
『2つ目は感謝です。私の子供として生まれてきてくれてありがとう。最近、貴女は会う度にありがとうと言ってくれるけど、ありがとうを言うのは私の方です。貴女に沢山の幸せを貰いました。一生分の幸せです。辛いことがあっても、貴女の笑顔が見れただけで気分が晴れやかになる。そんなことができるのはこの世で貴女だけです。Aは、これからもずっと私の光です。いつも私には涙を見せないよう頑張ってくれるところも愛おしいです。私と出会ってくれて、本当にありがとう』
ああもう、笑う体力も無ければ泣く体力だって無いのに。こんなの、耐えられるはずがない。動画が終わる。スマホの画面に生温い雫が落ちる。ベットの上で泣く私を、スマホを持ったまま悟が抱き締めてくれた。優しい声が胸に響く。
「わかった？Aのことを想ってる人は沢山いんだよ」
「うん」
何度も安心を与えてくれた手が、ポンポンと背中を叩く。
「Aのこの小さい背中にはさ、背負いきれない程の愛が乗っかってるんだ」
「うんっ」
「まあ、1番愛が大きいのは俺……いや、俺は2番目か。1番はAの母親だからな。あの人には敵わん」
「うん」
「まだ高校生のガキが何言ってんだって思うかもしれないけどさ。もし、思ったら笑い飛ばしてくれ」
どれだけ泣いても、涙は枯れない。背負った愛の分だけ、涙は流れ続ける。
体が離れる、両頬に手が添えられる。
「愛してる、A」
……笑い飛ばせるわけないじゃん、ばか。
だって、私も。
「悟と、明日も会いたいよ」
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紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - 大学生っっっっっっっ！今度は逆のナンパだ、、、、よっ！良い！！！！！！ (4月11日 15時) (
レス) @page50 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 面白かったです！ (4月11日 13時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - これからもずっと応援してます！ (4月8日 1時) (レス) id: 06c640ba36 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - だいすきです、、、、心の中で夢主ちゃんに喋りかけててほんとに大切な存在だったのがわかって泣きました、、、完結おめでとうございます！そしてすばらしい作品を創ってくださりありがとうございます！はむスターさんの書く作品全部大好きです！ (4月8日 1時) (レス) @page49 id: 06c640ba36 (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - ......じんわりくる! (4月7日 21時) (レス) @page49 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむスター
| 作成日時：2023年9月10日 20時
