71-花火大会 ページ26
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五条悟
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花火大会当日。任務を午後の早い時間までで終わらせて、Aの家に行った。出迎えてくれたAは浴衣を着ていた。水色を基調とし、白や紺の梅の花が散らばっている柄。涼しげなイメージがとてもAらしいと思った。
浴衣を見た俺の感想は『可愛い。俺の彼女超可愛い。今日も世界一可愛い』だ。そんな事を思ってるくせに、照れながら「お母さんが着せてくれたの。どうかな？」と尋ねられたら、咄嗟に俺の口から飛び出したのは「悪くはないんじゃね？」だった。今程己の捻くれ具合を呪ったことはない。
でもAは楽しげに笑って「ありがとう。悟の悪くないは『死ぬほど可愛い』ってことだもんね」と言った。……その通りだよ！全力で頷く。よかった、Aが俺のこと分かってて。
直視ができない。玄関先に関わらず、ひとまず浴衣のAを写真撮る。黙々と撮影してると「一緒に撮りたいな」とおねだりされたので、2人で自撮りした。Aの母親がやってきて写真を撮ってくれるというので、エレベーターホールで撮ってもらった。
花火大会の会場まではAの母親が車で送ってくれた。近くのファミレスで待機してくれて、帰りも送ってくれるそうだ。しかも、割と人が少ない穴場スポットまで教えてくれた。感謝しかない。
車から降りるとAを車椅子に乗せて押し、会場からは少し離れた穴場スポットに行く。小さな神社だ。花火は遠くなるが人がまばらで、会場よりはよっぽど過ごしやすい。Aもここの方が過ごしやすいだろう。
「飲み物持ってきたよ！サイダー！よかったら飲んで」
「まじ？さんきゅー」
「あとさ、あんまり屋台で買ったりもしづらいかなと思って。おにぎり作ってきた」
「え、A超良い女じゃん」
「ふふ、惚れるなよ」
「残念。とっくに惚れてるんだわ」
「知ってるー」
Aが作ってくれたシャケのおにぎりとサイダーで腹ごしらえをしながら花火を待った。
「美味しいよ」
「ほんと？よかったー」
彼女が手作りしたものを食べるのは初めてで感動しすぎたのは秘密だ。
Aは今日会った時からずっと、不自然なほどテンションが高かった。楽しそうなのは変わらないけど、違和感は覚えて。
車椅子の彼女の視線に合わせてしゃがんで、手を握った時だった。
大きな緑の花が、夜空に咲いた。
鼓膜を揺らすような音を轟かせながら。花が咲いていた軌跡がゆっくりと消えていく。
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紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - 大学生っっっっっっっ！今度は逆のナンパだ、、、、よっ！良い！！！！！！ (4月11日 15時) (
レス) @page50 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 面白かったです！ (4月11日 13時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - これからもずっと応援してます！ (4月8日 1時) (レス) id: 06c640ba36 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - だいすきです、、、、心の中で夢主ちゃんに喋りかけててほんとに大切な存在だったのがわかって泣きました、、、完結おめでとうございます！そしてすばらしい作品を創ってくださりありがとうございます！はむスターさんの書く作品全部大好きです！ (4月8日 1時) (レス) @page49 id: 06c640ba36 (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - ......じんわりくる! (4月7日 21時) (レス) @page49 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむスター
| 作成日時：2023年9月10日 20時
