69-アイス食べたい ページ20
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「それでさー、なんか顔見て溜息吐かれてさ。社会って怖い人がいるんだなあって学んだよ」
「Aがすっげぇブサイクな顔してたんじゃない」
「……ねえ泣くよ？」
「じゃあ抱き締めて慰めてあげる」
「暑いからパスで」
夜ご飯の焼きそばを食べながら、ワンルームのこじんまりとした空間で凪くんと他愛のない話をする。
「アイス食べたい」
「家には無いよ」
「この後買いに行こ」
「いってら〜」
「凪君も行くんだよ」
「暑いからパスで」
さっきの私の台詞を使い回されて思わず「ふはっ」と噴き出す。凪くんて、たまにこーいうとこある。
「行こ。夜のコンビニデートって楽しそうじゃん」
「……デート？」
「うん」
「じゃあ行く」
＊
＊
＊
「わは、もわっとするー。暑ーい」
「やっぱ帰りたーい」
「行くって言ったでしょ」
「うへぇ……」
日中よりはマシだけどやはり夏の夜はまだまだ暑い。汗ばむような熱気が肌に纏わりつく。手で顔ら辺を仰ぎながらコンビニを目指す。点々と存在する星の下を2人並んで歩いていく。
「なんか夜に友達とコンビニ行くのってワクワクするよね」
「そお？面倒くさいじゃん」
「勿体無いなー、その面倒くささも丸ごと楽しいんだよ」
「俺にはよく分かんない」
話しながら凪くんは首筋の汗を拭う。その仕草が妙に色っぽく見えて思わずドキリとする。目を逸らして前を見て街灯の多い道を進む。
ようやく辿り着いたコンビニで、すぐにお目当てのアイスコーナーに向かう。涼しくていい感じだ。この時間帯でもコンビニには割と人がいて、そんなところもなんか楽しい。
「パピコシェアしようよ」
「俺オレンジ食べたい。棒のやつ」
「えー、パピコ半分こするのって青春の定番でしょ！」
「ドラマの見過ぎじゃない？」
「え、ほんとにオレンジにするの？」
「うん」
「むー、……じゃあチョコモナカにする」
パピコは半分こできないしこの後じゃんけんしたら負けたから私がお会計をすることになったし、……本当に夜のコンビニって楽しい。どんなことでも楽しめる。これが多分昼間だったら私の機嫌は悪くなってたかもしれない。でも夜だからいい。
お会計を済ませて外の駐車場辺りでスマホを見ながら待っている凪くんの元へ向かう。アイスを彼の頬に当ててみれば「…冷たっ」と滅多に見れない彼の驚いた反応が見れたので満足だ。
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はむスター(プロフ) - 夜夏さん» 凛くんの強者感が滲み出てますね😂 (2023年2月9日 17時) (
レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
夜夏 - 凛ちゃんの『勝った』が、めっっっちゃ好きです…！ (2023年2月8日 22時) (レス) @page46 id: 8f15f4a9c1 (このIDを非表示/違反報告)
はむスター(プロフ) - みはさん» ありがとうございます！夢主と同じ気持ちでお読みいただければと思います💪 (2023年2月7日 10時) (レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
みは - ここからどうなるのかドキドキです😭🫶🏻 (2023年2月6日 21時) (レス) id: 48943adb31 (このIDを非表示/違反報告)
はむスター(プロフ) - 咲菜さん» 守るためとはいえ嘘をついて自ら離れていく選択は辛いものがありますね😢長い間お読みくださってるんですね、ありがとうございます！☺️これからもワクワクしながら読んでいただけるよう頑張ります！💪 (2023年2月6日 16時) (レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむスター
| 作成日時：2023年1月20日 17時
