55-構ってアピール ページ6
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家に着けばすぐにスーパーで揃えた食材でカレーを作り、夕飯を済ませた。余ったカレーはまた明日食べるとしよう。2日目のカレーって美味しいし。
使った食器も洗い終え、一段落ついたところでお風呂を借りた。この前はシャンプーとかは凪くんが使っているのを使わせてもらったけど、今回からは私が買い揃えたものだ。そしてお言葉に甘えてシャンプーとかはそのまま置かせてもらった。
服は凪くんに借りたスウェットを着る。裾が長いので腕も足も捲らないといけない。ドライヤーで髪をきちんと乾かしてから洗面所を後にする。
「凪くん、お風呂ありがとー」
「……うぃー。俺も風呂行ってくる」
「はーい。ごゆっくりー」
私と入れ替わるように凪くんがお風呂に向かった。
1人取り残された部屋は、妙に広く感じる。
……勉強でもするか。テストあるし。
ご飯を食べるときに使っていたテーブルを借り、1番苦手な数学の参考書と問題集を開いた。
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「Aって案外真面目？」
「おかえり〜。さすがにテスト前だからね、勉強しなきゃ」
「そりゃあ健気なことで」
去年の部活をしていなかったときは焦ってテスト勉強なんてしなくても大丈夫だったんだけど、流石に今は部活もあって勉強する時間も減ってしまっているから。部活が無いこの期間に全力で集中して取り組むしかない。
肩に掛けたタオルでわしゃわしゃと濡れた髪を拭きながら、凪くんは私の隣に座る。そしてポスッと私の肩に頭を乗せて寄りかかる。
「わ、つめたっ。凪くん髪乾いてないんだからひっつかないでよ」
「ん〜〜」
肩が冷たい。力を入れて押し返そうとしてもビクともしないし、むしろ反抗するようにぐりぐりと頭を押しつけてくる。……この子、もしかして私が嫌がるの見て楽しんでるな。頭を軽くチョップする。
「なーぎーくん、どいて」
「じゃあ構って」
構って欲しくてこんな気を引こうとしてくるなんて犬みたいで可愛いなときゅんとしていたらそのまま犬を相手にするみたいに「……お手」と手を差し出してしまっていた。凪くんは顔を上げて尻尾を振りながら「わん」と手を重ねた。……え、ほんとに犬？
そうしたらそのまま強く手を引かれて、彼の胸元に倒れ込んだ。背中にぎゅっと回される手。
「Aゲットー」
「……人をポケモンみたいに」
「勉強なんて明日すればいいじゃん」
「いや……」
「だから、今は俺を見てよ」
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はむスター(プロフ) - 夜夏さん» 凛くんの強者感が滲み出てますね😂 (2023年2月9日 17時) (
レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
夜夏 - 凛ちゃんの『勝った』が、めっっっちゃ好きです…！ (2023年2月8日 22時) (レス) @page46 id: 8f15f4a9c1 (このIDを非表示/違反報告)
はむスター(プロフ) - みはさん» ありがとうございます！夢主と同じ気持ちでお読みいただければと思います💪 (2023年2月7日 10時) (レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
みは - ここからどうなるのかドキドキです😭🫶🏻 (2023年2月6日 21時) (レス) id: 48943adb31 (このIDを非表示/違反報告)
はむスター(プロフ) - 咲菜さん» 守るためとはいえ嘘をついて自ら離れていく選択は辛いものがありますね😢長い間お読みくださってるんですね、ありがとうございます！☺️これからもワクワクしながら読んでいただけるよう頑張ります！💪 (2023年2月6日 16時) (レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむスター
| 作成日時：2023年1月20日 17時
