愛が重いです。兄さん

番外編　　　　太宰さんの喜ぶもの ページ38

中島said

「はぁ？太宰の喜ぶもの？」




と、僕の前で国木田さんが
これでもかという程顔を歪めて言った。




「はい、なんだかんだで太宰さんにはお世話になっているので、何か恩返しをしようと思って･･･」



「だったらAに聞けば良いだろう俺に聞くな」

「サプライズにしたいので身内は避けたいんです。」

「では、蟹でも贈れば良いだろう」

「それはちょっと、お金が･･･」

「････････････縄？」
　
「何に使わせるつもりですか？！」


その他にも、包帯、毒薬、ナイフ、等
あきらかに贈りものとしてはいまいちだが、
　太宰さんなら喜びそうなものが候補に出た


「もういっそ、殺してやったらどうだ」

「僕達贈り物の話をしてるんですよね?」


中々良い案が出ない
と、そこに

「君達何をそんなに悩んでるの?」


乱歩さんが来た
乱歩さんなら良い案を出してくれるだろうと思い、事情を話すと



「なーんだ、そんな簡単なこと?
　 太宰の喜ぶものは････････････」



ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ


「敦君ありがとう！美味しくいただくね!」


と、Aさんが嬉しそうに僕に言った。
乱歩さんにアドバイスを貰った僕は、Aさんにケーキを贈ったのだ。



Aさんが、嬉しそうにケーキを食べている
それを太宰さんが、優しい表情で嬉しそうに見ている。







乱歩さんが教えてくれた、太宰さんの喜ぶものは







Aさんの喜ぶ顔だった





結果的に直接贈り物を渡すことができなかったが
これで良かったと思う







二人共嬉しそうで









良かった

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