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四十九話 ページ9

 
 
 
 
「 蘭くん!!!!竜胆くん!!!! 」





私は彼等と出逢った場所を訪れ、2人の名前を呼んだ。





居るはずも無い場所を、何ヶ所も、何ヶ所も





「 ……はぁ…ッ、はぁ………ッッ居ない……… 」





当てずっぽうな探し方だけど、2人の姿は特徴的だ





通りすがりの人に聞いてみたり、SNSの情報を見たりと数時間ずっと探し続けている。





「( 未だに姿を見た人は居ないし


 SNSにそれらしき2人の情報は無い……ッ )」





スマホの電源を落とし、人混みを掻き分け前に進んでいく。





六本木ヒルズ展望台での竜胆くんの顔





凄く、凄く安心していた様な、顔だった。





『 俺と兄貴は縛られている 』





「 ……誰にも、砕く事が出来ない"硬い鎖"に…… 」





『 ──────それを、お姉さんがぶち壊してくれ 』





繊細に覚えてる、私は彼と約束した。





絶対に蘭くんと竜胆くんを苦しめる硬い鎖をぶち壊すって。





……鵜呑みにする必要はない?邪魔すんな?





「 ………ッ〜〜〜〜!蘭くん!!!竜胆くん!!!


 流石においたが過ぎますッ"!!!あれくらいで、ッ


 私が簡単に怯むわけないじゃないですか!!!!


 約束を帳消し??邪魔するな?もぉぉ腹が立ちました!!!


 居るなら出てきて下さい!!!上條Aは怒って──── 」











「 上條A? 」











私の怒号に辺りがザワつく中、私の言葉に反応する人物によって遮られてしまう。





「 オマエ、上條Aって言うの 」





覚束無い足取り、揺れる金髪、片方だけ髪が無い赤い服を着た青年が近寄ってくる





目の前に来られた瞬間、私は悟った。





蘭くんが抱き着いてきた時と同じ血腥い匂い





「 蘭くん……竜胆くん……なるほどな?オマエが上條Aか 」





「 ……ッ、な、なんですか……ッ!!き、君、顔に血が──── 」





青年の心配をしていると一般市民の中からゾロゾロと赤い服を着た厳つい人達が集まり始める





クスクスと笑う声に威嚇する声





この展開は、5年程前の京浜運河と一緒のやつではないか…?





「 彼奴等、よぉ〜くテメェの事を話していたぜ?


 うぜぇだの、めんどくせぇだの……ってなァ?


 ……おいテメェ等、コイツは警察官だ。────取っ捕まえろ 」





「 ッ"!?!? 」





青年の突然発した一言に目を見開き、赤い服を着た男達は私の方へ向かって手を伸ばしてきた。

終わり ログインすれば
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水誓 凪鴉@熟慮の精神(プロフ) - あぅぅぅぅ...続きとっても気になります...楽しみにしていますね、無理のない範囲で頑張って下さいッッ...!(なんか上からっぽくて申し訳ない...) (2021年8月22日 1時) (レス) id: 5d0d0234c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:音楼ぽた子 | 作成日時:2021年8月18日 14時

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