ep.198 パニック ページ45
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自分はフロイドの言葉を頭の中で整理する。
どういうこと！？
今手を繋いでいる魔物は、幻覚じゃなくて本当にフロイドじゃなかったってこと？
じゃあこの気持ち悪い虫も魔物も全部追い払って逃げてもいいの……？
「フロイド……本当にこいつらから逃げてもいいの！？」
「そう言ってるじゃん！ほら早く手を離して！ソイツの手さえ離せれば、オレもすぐに小エビちゃんの元へ行けるから！」
「……わかった。じゃあ手、離す……。」
「！！グオオオオォォォォォ！！！」
自分が手を離そうとすると、魔物は焦るようにさらに手に力を込める。
「い、痛い痛い痛い！離して！やめて！もう嫌なの！この気持ち悪い虫も！怖い魔物も！」
「グオオオオォォォォォ！！」
「小エビちゃん！頑張って！早くソイツから離れなきゃ！」
「うぅ……っ、でもこいつ、力強くて……！」
その時、魔物の姿がまたも変わりだす。
「……ぁ……っ。う……あぁ……っ！」
自分は魔物の新たな姿に絶句する。
その姿は、巨大なワニになっていたのだ。
「ひっ……ぐ……いや、いや、いやーーーー！！！！！」
絶叫しながらワニの口元を見ると、そこは自分の左腕と繋がっていた。
いつの間にかワニに左腕を食われていたのだ。
「！！？？やめて！！離して！！食わないで！！助けてフロイド！！！」
「なんとかソイツから離れて！今の状況じゃオレも助けにいけないの！」
「怖い！怖いよ！！うわああぁぁぁ！！離せーーー！！！」
自分は思いっきり腕を引っこ抜こうとした。
しかし、それに反抗するようにワニも力強く左腕に噛み付く。
「あああああぁぁぁぁぁぁ！！！」
自分はついに耐えられなくなり、右手に持っていたレイピアを構えだす。
「離せ……離せよ……！離せえええぇぇぇぇ！！！」
自分はレイピアで自身の左腕ごとワニの口先を斬り落とそうと振りかぶった。
その時だった。
────決して、その手を離さぬよう。
「！！」
ふと脳内にその言葉が聞こえてきて、自分はレイピアを振る腕を止める。
「その手を……離さぬよう……。」
自分は一瞬にして冷静になり、自身の食われている左腕を見つめる。
「そうだ……自分は……。」
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鏡の使い - マナさん» ありがとうございます！そう言って頂けるととても励みになります！頑張りますので、最後まで楽しんで読んで頂けたら幸いです！ (2020年9月1日 3時) (
レス) id: 2239b72fc2 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - ものすごく面白いです…！物語の構成がしっかりしてて読みやすく続きが気になる話でした！！これからも応援してます！頑張ってください！ (2020年9月1日 0時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡の精 | 作成日時：2020年8月26日 14時
