ep.165 寄生場所 ページ21
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自分は疑問を口にする。
「じゃあ、この世界にはピーター以外にも寄生された子供の影がいるってこと？」
「そうだよ。とは言っても少ないけどね。この世界で探そうとしてもなかなか会えないと思うよ。」
「そっか。それで全然人の気配がなかったんだ……。」
それにしても大人嫌いの子供……か。
そういえばそんな感情を持っていた者が、近くにいた気が……。
「！！待って……シャドウは今、自分の部屋にいるんだよね。」
「そうだね。君をここに送ったのも奴だし。」
「何で……あそこにいたの？……もしかして、あの部屋にいた者に寄生してた……から？」
「やっと気づいたかい？ご名答さ。」
自分は最悪の状況に顔が青ざめる。
「グリムだ……！あいつグリムを乗っとる気だ！！」
「おわっ！落ち着いて、A。」
「これが落ち着いてられるか！グリムの命が危ないんだよ！」
「待つんだ。グリムの命は今のところ大丈夫さ。本当に危険なのは、君の学園のみんなだよ。」
「は……？どういうこと……。」
そこで自分はハッとする。
「もしかして……負の感情が爆発して、グリムが誰かを危険な目に……！？」
「そうさ。君の学園、今日卒業式でしょ？」
「……！」
「シャドウはきっと、君の先輩たちを大人にさせないために殺戮行為を始めるだろうね。」
「は！？殺戮行為！？」
「そうなったら、学園は大変なことになる。」
「でも、殺戮行為って……グリム1匹にできると思えないけど……。」
「？」
「ちょっとした火事は起こせるだろうけど、すぐに魔力を封じる魔法を放つことができる先輩とかに止められるだろうし……。」
「それは甘いよA。」
「え？」
「君も見てきただろ？オーバーブロットした先輩たちを。」
「！」
「気づいたかい？オーバーブロットとシャドウの力って……どこか似ているよね。」
そうだ……オーバーブロットは負の感情が爆発して起きる現象でもある。
もしシャドウが似たような原理を使えるなら、グリムを強制的にオーバーブロットさせることができるのかもしれない。
そうなれば、先輩達にも簡単には止められないだろう。
「……めなきゃ。」
「？」
「止めなきゃ！グリムを……止めないと！」
「A……。」
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鏡の使い - マナさん» ありがとうございます！そう言って頂けるととても励みになります！頑張りますので、最後まで楽しんで読んで頂けたら幸いです！ (2020年9月1日 3時) (
レス) id: 2239b72fc2 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - ものすごく面白いです…！物語の構成がしっかりしてて読みやすく続きが気になる話でした！！これからも応援してます！頑張ってください！ (2020年9月1日 0時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡の精 | 作成日時：2020年8月26日 14時
