ep.160 手招き ページ16
・
「……っ！！！！」
自分は勢いよくベッドから起き上がる。
「え…‥あの……今の…………っ。」
絶対肝心な所見れなかったよね！？
脅威の正体……海の妖精しかわからなかったよねあれ！？
自分は頭を抱えた。
「えー……どうしよう。海の妖精に聞いても絶対教えられないの一点張りだし……。」
とりあえずベッドから降り、レイピアを手にする。
「お父さんの意志と力……これに詰まってんだっけ。何か教えてくれ……。」
その時、ポタリと床に涙が落ちた。
「え……あ、うわ。自分また泣いてたのか。」
自分はティッシュを取ると、涙と鼻水を拭く。
窓の外を見るとまだ暗い。
どうやらまだ夜中のようだ。
「こんな夜中に1人で泣いて……誰かに見られたら恥ずかしいな。でもしょうがないよな。親の最期見て泣かん奴とかおらんわ。」
自分は使い終わったティッシュを捨てようとゴミ箱に向かう。
その時、ゴミ箱の中に大量の丸められた紙が捨ててあるのに気付いた。
「あれ……？何だこれ。」
自分は気になって中身を開いて見た。
そこで驚愕する。
「ヒッ……！？何これ！？」
そこには書き殴るようにして、イヤだという文字がびっしりと綴られていた。
他の紙を開いてみても、全てが同じようにイヤだという文字で敷き詰められている。
「これ……グリムが書いた手紙だよね……？大丈夫なの……！？」
自分は眠っているグリムに視線を送る。
その時、突然部屋の鏡が光りだした。
「うわっ！？何？」
ぼんやりと光る鏡には、ミッキーの影が映し出されていた。
「あ、ミッキー！久しぶりじゃん。あ……えっと、ちょっと待ってくれる？今少し立て込んでて。」
「…………。」
「ん？ミッキー？あれ？声聞こえない？」
「…………。」
いつもと違い、話しかけてこないミッキーに自分は疑問を感じる。
「最初の頃は声聞こえなかったし……そういう日もあるのかも……？」
するとミッキーは、自分に向かって手招きを始めた。
まるでこちらへ来るよう誘っているようだ。
「え？そっち……行ったらいいの？でも今……。」
「…………。」
ミッキーは構わず手招きを続ける。
どうしても今、来てほしいのかな……？
まぁ、少しくらいならいいか。
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鏡の使い - マナさん» ありがとうございます！そう言って頂けるととても励みになります！頑張りますので、最後まで楽しんで読んで頂けたら幸いです！ (2020年9月1日 3時) (
レス) id: 2239b72fc2 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - ものすごく面白いです…！物語の構成がしっかりしてて読みやすく続きが気になる話でした！！これからも応援してます！頑張ってください！ (2020年9月1日 0時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡の精 | 作成日時：2020年8月26日 14時
