【wrwrd】眠り姫は聞きたい【学パロ】 (ページ2)

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変人の間違いやろページ2

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いきなり声を撮らせてくれなんてなんやこいつ。姫って言うより変やん。
確かに顔は整っている。色素の薄い髪はくせっ毛なのか巻いているからかふわふわしててめっちゃ柔らかそうやし、目は大きくてまつ毛もバシバシ、瞳は寝ていたからか潤んでいて瑞々しいマスカットみたいだ。肌も陶器のように白い。
時期も相まってThe桜に攫われそうな女子って感じっていうのが俺の見立てだが…

『これ！これ読んでください！！』

うるさい。儚げな感じゼロになるから喋らん方がええと思います。

rb「夢十夜？なんで長文読解の教科書読まなあかんの？」

『話せば長くなりますけど』

rb「えぇ…簡潔に話して」

『私は声フェチです』

rb「簡潔やけど説明になっとらん！！」

『注文が多いなこの先輩…人選ミスったんじゃないの？ショッピめ…』

rb「あの、聞こえてるからね？人選ミスとか悲しいから言わないでね？」

『もう1回言います。私は声フェチです。そして寝る時は自分の気に入った声の人が、話す物語を聞きながら寝るのが趣味なんですけど…最近お気に入りの朗読動画が削除されてしまったんです。考えました。またお気に入りの動画を見つけても削除されてしまったら探した時間が水の泡だし…そんな時ひらめきました！自分好みの声質の人に物語を読んでもらい、録音しようと…！！』

美少女が早口のオタクみたいな速さで捲し立ててきた…いや、これはもうみたいなじゃなくて立派な声オタクやん。

『最初はたまたま席が近かったショッピがいい声だったんで同じように頼み込んだんですけど1つ取り終わったらもう嫌だって…なので代わりに声のいいひとを紹介するよう約束したんです』

rb「あー…」

あいつ俺の事身代わりにしたなって気持ちとショッピが思ういい声で俺に声がかかったっていう優越感。あいつこれ俺がちょっと気持ちよくなるの計算して俺に声掛けて来てたとしたら策士がすぎるんだが？

『読んでくれますか？』

子どものように催促してくる眼前の女子。よく見たら顔の良さで誤魔化されてたけど半纏着てない？なんで？JKよな？おばあさんとかやないよな？

『せんぱい〜？』

rb「ええよ。読んだるから教科書貸して」

『！…ありがとうございます』

rb「今回限りやからね。…俺かて録音されて聞かれるのは恥ずいし」

寝ながら聞く言うてたな。なら、出来るだけ優しく、眠れるような声で…

【夢十夜】