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あれから何事も無かったかのように数日が過ぎたある日
前の仕事が一緒だったニカがどうやら風邪を引いたらしく全員での仕事の現場に一緒に早めに入ってあーだこーだ言うのを宥めて薬を飲ませた。

「わったぁーだるぃー」

「もうちょっとしたら薬効くからおとなしく寝てろ」

横になってゆっくり寝せた方がいいだろうとソファーから立ち上がろうとしたら腕を取られて引き戻された。


「んー寝るからわったーそばにいて?」

「ったく…」

来るときに借りてきたブランケットでその体をグルッと包んでやる。

「まだ時間あるからさっさと寝ろ」

「わったー?」

「なんだよ」

「手ぇ…かして?」

「は?」

「オレがちっちゃいころ熱出すとかーちゃんこうやって手ぇ握っててくれたんだぁ〜」

そう言いながらとろんとした目が笑った。

「ったく…お前みたいなデカいクソガキ産んだ覚えねぇよっ!」


とか言いつつもなんでか昔からニカには甘い俺は求められるまま少し熱っぽい手を握っててやった。







それから小一時間してようやくニカが寝入ったころドアが開いて太輔が部屋に入って来た。
誰もいないと思ってたのか俺たちの姿に一瞬驚きの表情を見せた。
何か言いたそうだったけどせっかく寝たニカを起こしたら可哀想だと思って太輔に静かにするように言ったら静かに椅子を引き出して俺たちに背中を向けて腰を下ろした。

静かにするように言った手前、話しかける訳にもいかなくてその背中を気づかれないように盗み見てたらスマホを操作していた太輔がフッと笑いを漏らした。

あ、みつから連絡でも来たのかな?

上手くいってんだ…

よかったな、太輔




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緒直(プロフ) - 完結お疲れ様でした!と、おめでとうございます。短編の時から大好きな作品で毎回更新を楽しみにしておりました!すれ違い続ける2人の感情に涙する事もありましたが最後には笑顔で幸せそうな彼らになって私も幸せな気持ちです!素敵なお話をありがとうございました♪ (2016年9月13日 0時) (レス) id: 8f38dfd30e (このIDを非表示/違反報告)
みつる(プロフ) - 完結おめでとうございますvお疲れ様でしたvvタイトルが示す通りの距離、隔たり…すごく切なくかなり太輔さんに感情移入して読んでた作品です♪渉さんの所へちゃんと思いが届いて身の心も包まれて良かったねv太ちゃん♪凄く素敵なお話ありがとうございました♪ (2016年9月13日 0時) (レス) id: 14851cd1e7 (このIDを非表示/違反報告)
北斗(プロフ) - すみません。こちらにもフォロー申請は来ていたのですが、まだフォロー許可待ちになっています。もう一度ご確認いただいてよろしいですか? (2016年9月12日 17時) (レス) id: b35bb13645 (このIDを非表示/違反報告)
you☆彡(プロフ) - 北斗さん» 今承認させて頂きましたのでご確認くださいませm(_ _)m (2016年9月12日 16時) (レス) id: d9bdb00312 (このIDを非表示/違反報告)
北斗(プロフ) - フォロリクしたのが外れていたみたいで、再び申請させていただきました! (2016年9月12日 15時) (レス) id: b35bb13645 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:you | 作成日時:2015年9月6日 16時

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