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そうこうしているうちに日が傾いていた。
侍女棟は裏庭を挟んだ先にある。飾り気のないただの道を歩くついでにジャケットの裏地にあるポケットに手を差し込む。引き抜いたのは小さな細い筒状の物。
それを口に咥えて勢いよく息を吐きだした。
特に音は鳴らないが、笛をポケットに仕舞う頃には地面を激しく蹴る爪の音が耳に届いた。
振り返ると白い毛並みを靡かせた犬がこちらへ向かって真っすぐに走って来ていて
俺の前まで来るとピンと耳を張って顔を見上げてきた。
その頭を撫でれば嬉しそうに尻尾をバタつかせた。
sm「ついてこい」
それだけ告げて再び足を前へ向ける。
犬...もといスマイヌは黙って俺の後ろをついてきた。
sm「ここか...」
Nakamuに言われた通りの場所に着き扉を見つめる。
簡素な木造の扉はどの部屋も同じでネームプレートなんてものも掛かっていなかった。
一応ノックするか。
まだメイドたちは働いている時間帯だから意味ないと思うけど、まぁ他人の部屋に入るわけだし一応...
「スマイル様？」
sm「ヒェッ！」
突然の呼びかけに肩が上がる。
反射的に振り向けば小柄なメイドがこちらを不思議そうに見ていた。
首には水色のタイが付いている。Nakamuの色付きか。
彼女は定型文の挨拶を述べた後に小さく小首を傾げた。
「この部屋に何か御用でしょうか？」
sm「あ....Aの部屋はここで間違いないか？」
「はい、左様でございます。ですが只今不在にしておりまして...」
sm「それは分かってる。悪いけどアイツの私物、何でもいいから持ってきてくれないか？」
「え？私物ですか...？」
小さなメイドは若干警戒を顔に出す。
その警戒の意味を感じ取って咄嗟に俺の横で待機しているスマイヌを前に押し出した。
sm「コイツの散歩を頼みたかったんだが姿が見えなくて...
まあ、あれだ、探すのが面倒だから犬に任せようと思って、ここまで来たんだけど...」
犬の散歩を頼みたい人物を犬に探させるとか意味不明だな。
コイツが馬鹿であることを祈るしかないが、どうだ？
「あ！なるほど！それは効率がいいですね！」
あ、よかった。コイツ馬鹿だ。
素早く部屋の中に入っていったメイドは数秒も待たずして再び俺のところへ戻ってきた。
「お待たせいたしました！こちらで問題ないでしょうか？」
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そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 1から読んだら色々ボロが出てくるから読まなくて大丈夫です！笑笑ほんとに全ての内容を忘れたあたりで読み返すことをおすすめします！ (2022年7月8日 10時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 続編読みました！いいですね、良いですね！少し時間がなく一から読み直されないのが悔やまれますが、いつか読み直したいと思ってます！ (2022年7月6日 13時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読み過ぎですｗｗｗｗ何回読んでも変わらないですからｗ続編楽しみにしててくださいｗ (2022年7月2日 13時) (レス) id: 212d629fae (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 50ページの最後が凄く気になりすぎてとりあえず200話だけ2回読みました。ありがとうございます。もう一度1から読んできます！！ (2022年7月2日 12時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読んでいただいてありがとうございます！そしてお疲れ様です！これからも更新頑張りますのでまた見に来てください！！ (2022年6月24日 8時) (レス) @page45 id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2022年4月29日 23時
