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ダークブラウンで統一された部屋は、血痕の一つもなく見慣れた日常を繰り返しているようだった。
目の前で足を組み書類に視線を落とす彼においても変わりなく、周りが言う通り怪我はもう大丈夫なようだ。
sm「悪いな。復帰してすぐに呼び出しなんか。」
『復帰しているのですからそこらのメイドの一人です。何なりとお申し付けください。』
そうか、と零すスマイル様。
リハビリも含めて1ヵ月半中断された任期は残りの日数を消化してから次の君主様の下へ行くという運びとなった。
サラサラとペンを走らせる彼はそれ以上のことは話さない。一旦仕事が片付いた後に本題に入るつもりなんだろうと思い、お茶の準備でもするかと厨房へと向かった。
スマイル様はNakamu様と違いあれこれと茶葉やフレーバーを変えることが殆どない。
いつも飲むのがキームン。流石貴族なだけある。毎日これを飲むなんて一般人からしたら夢のまた夢だろう。お湯を注いで踊る茶葉を見つめながらそんなことを考えていると、ペンが置かれる音がした。顔を上げればバサッと乱暴に書類を投げるスマイル様が視界に入った。
そのまま椅子を引いて席を立つとソファにやや乱暴に腰かける。特に何をするでもなく視線を私の方へ向けながら黙って座ってる。どうやら次は早く話したいようだ。気まぐれったらありゃしない。
だけども、こっちにもおいしい紅茶を淹れるというメイドとしての業務と喫茶店店主のプライドと言うものがあるのでここは妥協できない。徐々に刺さるような視線に変わっていくのを横目で感じながら砂時計が落ち切るまで見届ける。
用意したのはスミレの花が飾られたティーカップ。そこにキームンを注いで、最後に小さなガラス瓶に入った黄金色の蜜をスプーン一杯掬って水面に落とす。軽く混ぜてからソーサーに乗せてスマイル様の前に出す。
sm「とりあえず座ってくれ」
目の前の椅子を指さされ、それに従い腰を下ろす。
ソーサーを手に持ちカップを口へと運ぶ動作は優雅の言葉がピタリと当てはまる。
コクッと喉が上下し、彼はカップを一旦置く。真っすぐ射貫くような紫の視線が私に向けられた。
sm「まずは、そうだな...感謝する」
一体なんの宣言かは知らないが、とにかく感謝から入るようだ。
よく本題がつかめずに曖昧に笑って見せると彼はさして気に留めず言葉を続けた。
sm「俺に成り代わって刺客を撹乱しただろ。あれがなければ結構危なかった。ありがとう。」
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そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 1から読んだら色々ボロが出てくるから読まなくて大丈夫です！笑笑ほんとに全ての内容を忘れたあたりで読み返すことをおすすめします！ (2022年7月8日 10時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 続編読みました！いいですね、良いですね！少し時間がなく一から読み直されないのが悔やまれますが、いつか読み直したいと思ってます！ (2022年7月6日 13時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読み過ぎですｗｗｗｗ何回読んでも変わらないですからｗ続編楽しみにしててくださいｗ (2022年7月2日 13時) (レス) id: 212d629fae (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 50ページの最後が凄く気になりすぎてとりあえず200話だけ2回読みました。ありがとうございます。もう一度1から読んできます！！ (2022年7月2日 12時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読んでいただいてありがとうございます！そしてお疲れ様です！これからも更新頑張りますのでまた見に来てください！！ (2022年6月24日 8時) (レス) @page45 id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2022年4月29日 23時
