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『はい、特に異常は見られません。』
そう答えれば常盤色の瞳は見開かれる。
途端に流れる重い空気は紛れもなくシャークん様から漂うものだった。
鋭さを増した瞳にもしかして刺されるのでは、と思う程の凄みが込められている。
shk「本当にか？」
『はい』
shk「お前、自分がどんな状態だったか知ってるか？」
突飛とも言える質問に眉間に皺が寄る。
電気も付いていない、陽の落ち切った部屋は月明かりすらも入らない。
ほんの一握りだけ届いた街灯の明かりだけがこの部屋の全てだった。
shk「スマイルが奇襲されてから今日まで1ヵ月経ってる。
俺は役職柄、怪我が日常の世界で生きてるからよく分かる。あんな深手追って奇跡的に生きてたやつが何の異常がないわけない。自分の体をもう一回よく見て見ろよ」
強い語気でそう言い捨てたシャークん様はベッドサイドにあったライトに手を伸ばす。
暗闇に慣れていた瞳が急に光を受けて思わず目を瞑る。
薄く開いた目はじわじわと明るさに慣れていき、周囲はハッキリと照らされた。
腕、足、腹、胴。そこらかしこが白い包帯に包まれていた。
頬に何か張り付く感覚があって触れればガーゼのような感触とガサガサとしたテープが張られているような気がした。
shk「何か所刺されてると思う？10以上だ。もちろん臓器だって切れた。
表面上は繋がってるその傷だって異物が入ってた箇所もあったんだ。それなのに本当に平気だって言えんの？」
いつもより低い声を発する。まるで地を這うかのようだ。
シャークん様がベッドの横に転がった棒状の物を拾い上げるのを黙って見つめる。
点滴だ。管が外れてだらしなく床に投げ出されている。
shk「誰もお前を責めたりしねーよ。むしろ褒め称えられる。
身を挺して君主を守った英雄だよ。」
そんな言葉を聞き流しながら私の視線は自分の腕に注がれていた。
指でなぞって巻き終わりを探し出し、剥がす。くるくると腕からはがれていく薄灰色にも見えるそれが宙に舞っていくのをただ見下ろしていた。
shk「なっ！？お前何してんだよ！！」
乱暴に手を掴まれる。
手元が揺れた。私を捉えた手を辿るように視線を上げれば困惑した顔のシャークん様と目が合う。
『放していただけますか？』
shk「嫌だ。お前がその無茶をやめんなら俺も放す。」
『要らないものを解いて何か問題があるのでしょうか？』
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そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 1から読んだら色々ボロが出てくるから読まなくて大丈夫です！笑笑ほんとに全ての内容を忘れたあたりで読み返すことをおすすめします！ (2022年7月8日 10時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 続編読みました！いいですね、良いですね！少し時間がなく一から読み直されないのが悔やまれますが、いつか読み直したいと思ってます！ (2022年7月6日 13時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読み過ぎですｗｗｗｗ何回読んでも変わらないですからｗ続編楽しみにしててくださいｗ (2022年7月2日 13時) (レス) id: 212d629fae (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 50ページの最後が凄く気になりすぎてとりあえず200話だけ2回読みました。ありがとうございます。もう一度1から読んできます！！ (2022年7月2日 12時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読んでいただいてありがとうございます！そしてお疲れ様です！これからも更新頑張りますのでまた見に来てください！！ (2022年6月24日 8時) (レス) @page45 id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2022年4月29日 23時
